レッドソックスのアレックス・コーラ監督はまだ今季の開幕投手を決めていないが、日本時間３月31日のオリオールズとの開幕戦でクリス・セールが先発しないことを明言した。オープン戦のローテーションから判断すると、新加入のコリー・クルーバーが最有力候補とみられ、コーラ監督は「その可能性は十分にある。数日以内に発表するよ」とコメント。セールはオープン戦での２度の先発はいずれもクルーバーの翌日に登板しており、このままいけば、開幕２戦目に先発することになりそうだ。
セールは５年１億4500万ドルの大型契約を結んでいるレッドソックスのエース格だが、昨季は右肋骨、左手小指、右手首を相次いで骨折し、登板は２試合だけ。2020年にトミー・ジョン手術を受けたため、直近３シーズンでわずか11試合しか登板していない。2012年から７年連続で２ケタ勝利を挙げるなど、通算114勝の実績を誇るセールだが、コーラ監督は「開幕日を普通の野球選手として楽しんでほしい。彼はローテーションに入るけれど、開幕投手ではないことを１ヶ月半前には伝えてある」と気楽に投げられるポジションで起用するつもりのようだ。
サイ・ヤング賞２度の実績を誇るクルーバーは、昨季終了後にレイズからＦＡとなり、１年1000万ドル＋球団オプション１年で契約。インディアンス（現ガーディアンズ）時代の2015～19年に５年連続で開幕投手を務めており、今季の開幕投手に指名された場合、キャリア通算６度目の大役となる。2019年以降は故障に悩まされるシーズンが続いていたクルーバーだが、昨季は４年ぶりに規定投球回をクリアし、４年ぶりの２ケタ勝利となる10勝10敗、防御率4.34を記録。与四球率1.15と抜群の制球力は健在だ。
開幕投手でないとはいえ、レッドソックス先発陣の柱がセールであることに変わりはない。コーラ監督は日本時間３月12日のツインズとのオープン戦で３回１安打５奪三振無失点の好投を見せたセールについて「いいスライダーを投げていたし、速球もよかった。いいピッチングだったよ」と話している。
