ボルボ、電気自動車の『C40/XC40』を刷新。ワンモーターによる純粋なリヤ駆動に仕様変更へ

 ライバルメーカーに先んじて、フル電動ラインアップの拡充と「電気自動車メーカー」への変貌を急ぐボルボは、すでに日本市場でも展開する電動クロスオーバーの『ボルボC40リチャージ』と、同コンパクトSUV『ボルボXC40リチャージ』の両BEVモデルを仕様変更。リヤ(後輪)を駆動するシングルモーターモデルに刷新し、ボルボWEBサイトのオンラインストアにおいて、3月8日より予約受注の受付が開始されている。

 2030年までに新車販売の100%を電気自動車にすることを目標としているボルボが、2021年に初めて日本国内で発売を開始した全輪駆動ツインモーターのボルボC40リチャージに続き、2022年4月にはシングルモーターの前輪駆動モデルとして『C40リチャージ・プラス・シングルモーター』が追加されていた。

 クーペとSUVが融合したスタイリッシュなクロスオーバーのデザインや、完全なレザー(本革)フリーのインテリア、リサイクル素材の積極的な採用を特徴とした、新たなボルボ像を提示するモデルとなった同車だが、今回の改変により後発BEVのボルボXC40リチャージとともに、出力とトルクを向上したシングルモーターと、容量を拡大したバッテリーで後輪を駆動する大掛かりな変更が施された。

 新たに自社開発されたDCモーターは出力とトルクの向上を果たし、最高出力は従来の170kWから約3%向上となる175kW(約237PS)となり、最大トルクは従来の330Nmから約27%向上となる420Nmを発生。

 駆動用リチウムイオンバッテリーの容量も、従来の69kWhから73kWh※へと約5%拡大し、日本仕様の一充電走行距離(WLTCモード)も容量69kWh※の駆動用バッテリーによって航続距離424kmとしていた前輪駆動モデルを上回る数値が期待される(※:国土交通省申請予定値)。

 パワートレインの変更を経ながらも、アクセルペダルのコントロールだけで、加速と減速を直感的かつシームレスに制御できるワンペダルドライブを実装し、最終的に停止まで制御することが可能に。

 これにより、ストップ・アンド・ゴーの都市交通においてより快適に車速のコントロールが可能となり、緊急時にはアクセルを離した瞬間に制動が開始されることで、制動距離短縮にも寄与。さらに、自車両の前方に車両が検出されない場合にコースティング走行を可能にするオートモードを追加している。

 また両車ともに、ピクセルLEDヘッドライトや20インチアルミホイール、プレミアムサウンドオーディオシステムなどを標準装備する“アルティメット”と、エアピュリファイヤー(PM2.5センサー付)や新デザイン19インチ5スポークアルミホイールを標準装備したベースグレード“プラス”の2種類のトリムレベル(グレード)を設定。

 そのほか、緊急通報サービスや故障通報サービスなどと連携する“ボルボ・カーズ・アプリ”やGoogleアプリ/サービス搭載のインフォテイメントは、無償利用期間を従来の4年から5年に延長され、価格は679〜739万円(税込)となっている。両モデルの詳細は以下のボルボ公式ホームページまで。

・ボルボC40リチャージ:https://www.volvocars.com/jp/cars/c40-electric/
・ボルボXC40リチャージ:https://www.volvocars.com/jp/cars/xc40-electric/

出力とトルクを向上したシングルモーターと、容量を拡大したバッテリーで後輪を駆動する大掛かりな変更が施された
新たに自社開発されたDCモーターは出力とトルクの向上を果たし、最高出力は従来の170kWから約3%向上となる175kW(約237PS)となり、最大トルクは従来の330Nmから約27%向上となる420Nmを発生する
さらに、自車両の前方に車両が検出されない場合にコースティング走行を可能にするオートモードを追加している

© 株式会社三栄