「落ち着くまでは」「やっと昔に」“脱マスク”初日…静岡県内は様子見 飲食店では対応に困惑も

みなさん、マスクをつけるか、外すか悩んだのではないでしょうか。3月13日から、屋外・屋内を問わずマスクの着用が個人の判断になりましたが、静岡県内では多くの人が様子見に。果たして、脱マスクは進むのでしょうか?

<山本太朗記者>

「13日午前8時半すぎのJR静岡駅に来ています。改札を見ますとほとんどの通勤・通学の人がマスクをしています」

いわゆる「脱マスク」の初日。3月13日朝のJR静岡駅では、行きかう人のほとんどがマスクを着けていました。3月10日の朝と比べても、マスクについては、ほぼ違いが分かりません。脱マスクは様子見のスタートです。

<マスクを着用した人>

「全体が落ち着くまで、皆さんが外したら、自分も外そうかと今は思っている」

「(マスク)慣れてしまった。喉にもいいのかなとか、普段の風邪の予防対策にもなるので」

<マスクを外した人>

「気持ちいいですね。やっと昔に戻ったかなと」

マスク着用の自己判断については、さまざまな場所や業種で対応が分かれています。大きなアナゴが乗った天丼が名物の日本料理店「うおかね」(静岡市葵区)では、マスク着用について国や行政から明確な指示がないため、対応に困惑しています。

<うおかね 高木一浩社長>

「送られてきたガイドラインは感染対策のところで、マスクに関するところだけ棒線が引かれて削除となっているので、そこだけ削除されても他の感染対策の兼ね合いもどうなのか、すごく不透明」

コロナ禍からの脱却が悲願の飲食業界。この店では独自のマスク着用に対する張り紙を作成し、14日からの営業に合わせ準備を進めています。

<うおかね 高木一浩社長>

「マスクを取りたい人も尊重して、マスクをし続ける人も尊重しなければいけないので、どちらを優先するかという判断はできない。それぞれの意向に合わせて部屋を替えることしかできない」

“脱マスク”の動きはドラックストアでも動きの変化が感じられています。

<杏林堂薬局 静岡山崎店 望月琴絵副店長>

Q.去年と比べると?

「去年と比べるとマスクの需要は落ち着いている」

一方で、マスクを外すタイミングで需要が高まっている商品もあります。

<杏林堂薬局 静岡山崎店 望月琴絵副店長>

「マスクを外す機会が増えることもあり、メイク道具の需要が高まっている」

メイクアップ商品の売り上げは、2022年の同時期と比べると20%増加していて、買い物客からも相談が増えているといいます。

<杏林堂薬局 静岡山崎店 望月琴絵副店長>

「どの色が合ってる?自分のはどの色がいい?みたいな感じで聞かれる」

静岡市の田辺信宏市長は脱マスクに踏み切りました。

<静岡市 田辺信宏市長>

「きょうからマスクの着用が個人の判断に委ねられるのはご承知の通りです。この会場、換気もよくしていますので、さっそく、私もきょうからマスクを取っての記者会見に臨みたいと思います」

静岡市は職員のマスク着用は個人判断に。市役所に来る人にはマスクの着用を求めないとしています。

いろんな考えがある中で私たちはいつマスクを外し、いつ着けるべきなのか?静岡県は、マスク着用を推奨する場面を4つ設定しています。

▼医療機関の受診時や訪問する時

▼高齢者施設などの訪問する時

▼混雑している電車やバスの車内

▼重症化リスクがある人がコロナ流行時に人ごみに行く時

静岡県の担当者は、県が発信する情報に引き続き、耳を傾けてほしいと言います。

<静岡県健康福祉部 後藤幹生参事>

「これからは自分で判断して、県の情報でコロナが流行ってきている、感染が再拡大している時にはマスクを着用してもらう」

また、後藤参事は「花粉症が重症化をしないように薬を使うように、ワクチンをあらかじめ打って、新型コロナの重症化を防ぐということも個人の判断でしっかりやっていただきたい」と話していました。13日から「脱マスク」に向かっていきますが、お互いの判断を尊重できるように、過剰に反応することなく生活していきましょう。

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