東日本大震災の発生から3月11日で12年です。静岡市葵区の学校では、2022年8月に東日本大震災の被災地を訪問した高校生らが全校生徒に向けて発表しました。
<滝澤悠希キャスター>
「去年8月、東北に研修に行った生徒たちがプレゼンをします。1か月ほどかけて準備をしたとのことですが、手元の資料の文字はかなり細かくなっています。細かく情報が調べられています」
自分たちは被災地に対して何ができるのか、その問いに1つの答えを示しました。3月10日、防災の特別授業を開いたのは静岡学園中学校・高等学校。2022年8月の夏休み、在籍する高校生20人が福島県の南相馬市や双葉町を訪れていて、10日は全校生徒を対象に現地の様子などを報告しました。
<生徒による被災地報告>
「どこも2011年3月11日のまま放置され、朽ち果て廃墟となっていました」
原発事故のあった福島では、まだ故郷に帰れない人たちがいることを目の当たりにし、復興には時間がかかることを実感したと語りました。
<生徒による被災地報告>
「静岡にも浜岡原発があるので、他人事とは思わずに災害について興味を持ち、理解していくことが大切だと思いました」
<被災地を訪れた 天野太裕さん>
「自分たちが経験したことはしっかり伝えられたと思います」
<被災地を訪れた 池ヶ谷綾乃さん>
「今回私たちの発表を聞いて、思ったことを他の人に伝えてもらいたい」
すでに震災から12年がたち、中学生の中には当時の記憶がないという人も大勢います。南海トラフ地震では静岡県内で大きな被害が想定される中で、災害の記憶を風化させない取り組みは今後も必要になっていきます。