ドジャース解雇のバウアーが日本球界移籍 横浜DeNAが獲得を発表

日本時間3月14日、日本プロ野球の横浜DeNAベイスターズはドジャースを解雇されてフリーエージェント(FA)となっていたトレバー・バウアーを1年契約で獲得したことを発表。バウアーは短縮シーズンの2020年にサイ・ヤング賞を受賞したメジャー屈指の好投手だが、DV規定違反により324試合の出場停止処分を受けていた。その後、昨年12月に出場停止処分が194試合に軽減され、今季開幕からプレー可能となったが、ドジャースは1月にバウアーを解雇。それ以降は契約先が見つからない状況が続いていた。

ドジャースは3年1億200万ドルの契約があと1年残っていたにもかかわらず、バウアーの解雇を決定。よって、バウアーの今季の年俸はドジャースに負担義務があり、メジャー各球団は最低保証年俸を支払うことでバウアーを獲得することが可能だったが、獲得に動く球団は現れなかった。事実上、メジャーリーグから「追放」される形となったバウアーは、日本球界への移籍を選択することに。今後、バウアーにメジャー復帰の道が開かれるかどうかは不透明だ。

現在32歳のバウアーは、インディアンス(現ガーディアンズ)時代の2015年から5年連続2ケタ勝利をマークし、2017年には自己最多の17勝。翌2018年は防御率2.21の好成績を残し、オールスター・ゲームに選出された。レッズ時代の2020年は60試合制の短縮シーズンで11試合に先発し、5勝4敗、防御率1.73、100奪三振の好成績でサイ・ヤング賞を受賞。ドジャース移籍1年目の2021年も17先発で8勝5敗、防御率2.59と安定したピッチングを見せていたが、DV疑惑が浮上したため、2021年7月以降はプレーしていない。

サイ・ヤング賞受賞者が日本プロ野球入りするのは、同賞の初代受賞者であるドン・ニューカム(1962年に中日ドラゴンズでプレー、登録名は「ニューク」)に続いて2人目。ただし、ニューカムは引退後に野手として来日しており、「サイ・ヤング賞投手」の来日は実質初めてということになる。3年前にサイ・ヤング賞を受賞したばかりの一流投手は日本プロ野球でどんな活躍を見せるのか。大きな注目が集まりそうだ。

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