時代を映した妖怪アートが集合! 「妖怪造形大賞」の審査会 香川・小豆島

妖怪アートで香川県小豆島を盛り上げようという「妖怪造形大賞」の審査会が開かれました。今回は、新型コロナやSNSなど、時代を映した妖怪が集まりました。

(記者リポート)
「5年ぶりとなる今回も、個性的な作品がたくさん出揃っています。こちらの作品、新型コロナの規制が緩和されつつある今、おなじみの妖怪が札を書き続けています」

自分が忘れられることを恐れているあまびえ「ずっと人気者でいたいあまびえ」(作:大畑道子)に……出会えたらSNSの投稿がバズるという妖怪「妖怪いいね!いいね!」(作:一花)。紙に印刷された文字が大好きな妖怪「活字吸い」(作:@tacacomono)は、デジタルへと移行していく世の中を嘆いています。

「妖怪造形大賞」は、香川県土庄町でアートギャラリーやカフェなどを展開する「MeiPAM」を中心に2013年から行っている妖怪フィギュアのコンテストです。6回目となる今回は、新型コロナの影響などで5年ぶりの開催となりました。

(ブリキのおもちゃコレクター/北原照久さん)
「僕の好きなやつありますね。コレクションしたくなるやつが」

募集した作品を審査するのは、ブリキのおもちゃコレクター、北原照久さんや、小豆島在住の妖怪画家、柳生忠平さんら8人です。

今回は75点の応募があり、昨日は一次審査を通過した32の作品を審査しました。

審査の結果、最優秀作品賞は、千葉県の自営業、杉山幸則さん(55)の「春風龍」が受賞しました。春一番を巻き起こして春を告げる龍が、女性の帽子を舞い上がらせる様子が表現されています。

杉山さんが最優秀に輝くのは前回に続き2回目です。

(審査員長/北原照久さん)
「ただ怖いだけじゃないですから、妖怪は。元気をくれたり、力をくれたり、希望をくれたりね、するんじゃないかな」

(審査した妖怪画家/柳生忠平さん)
「ここ何年間か(新型コロナで)、おうち時間が優先されていたという、いろんな思いが、作品一体一体に込められているなというのはすごく感じた」

今回審査した32作品は、香川県土庄町の「妖怪美術館3号館」で14日から展示されます。

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