「息子が帰ってきたよ」母親の遺影に捧げる遺骨 シベリア抑留で亡くなった男性 80年ぶりに遺族の元へ

第二次世界大戦後、旧ソ連のシベリアに抑留され死亡した男性の遺骨が、遺族の元に帰りました。

遺族の元に帰ってきたのは、シベリアで死亡した倉西豊さんの遺骨です。甥にあたる正洋さん(73)に手渡されました。

陸軍兵長だった豊さんは戦後、ソ連に抑留されました。しかし、1945年12月に栄養失調のため亡くなくなりました。20歳になったばかりでした。

政府は、2001年からロシア・チタ州にある「カダラ村墓地」で、4年間かけて遺骨を収集していました。そして、DNA鑑定の結果、去年、収集された遺骨の1つが豊さんのものと判明しました。

正洋さんは、祖母で豊さんの母親の遺影に遺骨を捧げました。祖母は、帰らぬ息子のことをずっと思っていたといいます。

豊さんの甥 倉西正洋さん
「私より、ばあちゃん。ばあちゃんに『息子が帰って来たよ』と一番伝えてあげたい」

正洋さんは、「しっかりと供養をして、親子で同じお墓に入れてあげたい」と話しました。

© 株式会社中国放送