特産平兵衛酢、一大産地に 農業法人が植樹祭

家族で協力し平兵衛酢の苗木を植える参加者

 日向市富高の農業法人「ひむか農園」は、同市特産のかんきつ類「平兵衛酢(へべす)」の生産拡大に取り組んでいる。11日は、平兵衛酢の団地化を進めている同市東郷町深谷集落の農園で植樹祭を開催。地域住民や坪谷小児童ら約70人が参加し、苗木200本を植えていった。
 同法人は同市富高の建設会社「内山建設」(内山雅仁社長)の関連会社で、2019年に設立。深谷集落では耕作放棄地を活用し、農地2ヘクタールに平兵衛酢の木1700本を植え、25年までに8ヘクタールまで広げる計画。同市富高の農園と合わせ計10ヘクタールとなり、県内最大の平兵衛酢農園となる。
 植樹祭で参加者たちは、協力しながら2.5メートル間隔で掘られた穴に、高さ1メートルほどの2年木を次々と定植。自分の名前を書いたプレートをくくりつけた。
 家族4人で参加した同市・坪谷小4年の海野輝陽(きはる)君(10)は「平兵衛酢は刺し身にかけたり、ジュースにして飲んだりしている。大きく育ち、たくさん実を付けてほしい」と話した。内山社長は「平兵衛酢は果実として高い可能性を持っている。集落一帯を一大産地にして、世界に通用するブランド化を図っていきたい」と話している。

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