栃木県のコロナ警戒度1に 5類移行で感染者数の公表見直しへ

新型コロナの警戒度を1へと引き下げる考えを述べる福田知事=15日午前、県議会本会議場

 栃木県は15日、新型コロナ対策本部会議を開き、16日から栃木県の警戒度を4段階で最も低い「レベル1(感染小康期)」に引き下げることを決めた。5月8日の5類移行を踏まえ、県央臨時医療施設(42床)や無症状者に薬局などで実施している無料検査を3月末で休止することも決めた。

 インフルエンザ患者数が今後増加する可能性も低いとして、昨年11月から県が独自に発出していた「同時流行注意報」も15日をもって解除した。一方、レベル1になっても県民・事業者への協力要請は変わらず、基本的な対策の徹底を要請する。

 病床使用率の低下を受け、入院受け入れ医療機関の体制を3段階で最も低い「フェーズ1」に引き下げ、即応病床数を現在の436床から327床に減らす。

 5類移行後は宿泊療養施設を段階的に縮小し、感染者数の公表は定点医療機関での集計数を週1回公表する形に切り替える。後遺症や生活相談など分野別で5つある相談窓口は一本化して当面継続していく。

 医療提供体制の構築を図り、来年度末までに県内全109病院がコロナ患者の入院を受け入れ、約900の医療機関が外来で検査や診療に対応する環境を目指す。

 会議後に記者会見した福田富一(ふくだとみかず)知事は「外来や入院は受け入れ可能な全ての医療機関に対応してもらうことが目標。万が一の場合も対応できる体制を構築したい」と述べた。

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