レッドソックスの開幕投手は新加入のクルーバー 自身6度目の大役

日本時間3月16日、レッドソックスのアレックス・コーラ監督はサイ・ヤング賞2度の実績を誇る新加入のベテラン右腕、コリー・クルーバーが今季の開幕投手を務めることを発表した。コーラ監督は先日「クリス・セールは開幕戦に先発しない」と発言。その時点で、オープン戦の登板スケジュールから判断する限り、クルーバーが最有力とみられていた。クルーバーが開幕投手を務めるのはキャリア通算6度目。「間違いなく光栄なことだ」としつつも、「経験はある。できるだけ普段通りに投げたいね」と語った。

現在36歳のクルーバーは昨季レイズで31試合に先発して164イニングを投げ、10勝10敗、防御率4.34、139奪三振を記録。インディアンス(現ガーディアンズ)時代の2018年以来4年ぶりに故障離脱のないシーズンを過ごし、2ケタ勝利と規定投球回到達はいずれも4年ぶりだった。サイ・ヤング賞を2度受賞した全盛期と比較すると、年齢による衰えは否めないものの、自己ベストの与四球率1.15をマークするなど、抜群の制球力は健在。オフにFAとなり、1年1000万ドル+球団オプション1年でレッドソックスに加入した。

クルーバーはインディアンス時代の2015~19年に5年連続で開幕投手を務めており、キャリア通算6度目の大役となる。「このチームには開幕投手を務めることができたかもしれない投手がたくさんいる。(そのなかから選ばれたことは)間違いなく光栄なことだ」とクルーバー。「個人的な見解では、開幕戦に投げようが、5日目に投げようが、重要なのは最初の1試合だけで、あとは順番なんて関係ない」と経験者らしく、普段通りの自然体を強調した。

クルーバーはここまでオープン戦4試合に先発して12回2/3を投げ、2勝1敗、防御率2.13、14奪三振と上々の仕上がりを見せている。開幕2戦目に先発すると思われるセールとともに先発ローテーションを牽引することができれば、レッドソックスが昨季のような「投壊」(チーム防御率リーグ14位)に陥ることはなさそうだ。

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