田上市長「微力ながら全力で取り組んだ」 最後の長崎市議会 閉会あいさつ

任期中最後となる長崎市議会定例会で閉会あいさつを述べる田上市長=長崎市議会議場

 定例長崎市議会は15日、最終本会議を開き、総額2187億7千万円の2023年度一般会計当初予算案など計67議案を可決、同意して閉会した。今期限りで退任予定の田上富久市長は、最後となる議会の閉会あいさつで「4期16年間、歴史ある長崎市政のかじを取り、前進させる重責を果たすべく微力ながら全力で取り組んだ」とし、議会や市民、職員らに感謝を述べた。
 田上市長は人口減対策などが道半ばで「長崎の進化は途上にある」としつつ、「成果につなげるための基盤づくりは徐々に形になっている。いかに成果に結び付けられるかが大事」と新市政に期待を寄せた。市議選も4月に控えており、今期限りで市議を退く4人にも花束が贈られた。
 今回の当初予算は、選挙を控え継続事業を中心とした「骨格予算」だが、大型事業に伴い投資的経費が増えたことなどを受け、過去3番目に大きい予算規模。観光プロモーションや資源磨きなどの事業の一部に、4月に導入する「宿泊税」の税収見込み3億7200万円を充てる。長崎原爆資料館の展示更新に向けた基本計画策定委託費や、シーボルト来日200周年記念事業費なども盛り込んでいる。


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