新人擁立で選挙戦へ 南島原市区(定数2)<県議選2023 直前情勢⑦完>

 最近まで中島浩介と中村一三の自民現職2人以外に動きがなく、前回に続いて無投票が見込まれていたが、6日になって、共産が新人の伊見毅を擁立すると発表した。
 4期目を目指す中島は4日の事務所開き以降、活動を本格化。選挙戦突入の見通しとなっても「定期的に選対会議を開いている」と動じる様子はない。交通アクセスの充実や産業振興、雇用創出などの実績をアピール。「島原道路の早期開通に加え、深江町から口之津町までの構想路線を計画路線に格上げする」と意欲を燃やす。
 再選を狙う中村は「地域の声を県政に」がモットー。地盤の南有馬町と北有馬町を中心に旧8町を歩き、交通網の整備や主要産業のそうめん製造の振興など市民の要望に耳を傾けてきた。「130近い企業団体から推薦を得た」と“初の選挙戦”に抜かりはないが、「やや緩みもあった」と先週末は改めて支援者回りをした。
 自民による議席独占の阻止を目指す伊見だが、事務所の開設は見送った。先週末に選対会議を開いたものの、準備不足は否めない。共産支持層を軸に岸田政権に批判的な層など幅広い票を掘り起こしたい意向で、「平和と暮らしを守るという視点で訴える」と意気込む。=文中敬称略=

◎立候補予定者

▼南島原市区
中島 浩介 56 自現(3)
中村 一三 70 自現(1)
伊見  毅 64 共新

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