セーヌ川に浮かぶ船のデイケアセンター 精神疾患のある人々をサポート 「アダマン号に乗って」公開決定

本年度のベルリン国際映画祭コンペティション部門で最高賞の金熊賞を受賞した、日仏共同製作によるニコラ・フィリベール監督最新作「アダマン号に乗って」が、2023年4月28日より劇場公開されることが決まった。

「アダマン号に乗って」は、パリの中心地・セーヌ川に浮かぶ木造建築の船という、ユニークなデイケアセンター「アダマン号」を収めたドキュメンタリー映画。精神疾患のある人々を迎え入れ、文化活動を通じて彼らの支えとなる時間と空間を提供し、社会と再びつながりを持てるようサポートをしている「アダマン号」。精神科医療の世界で起こる質の低下や非人間化の波に、できる限り抵抗しようとするチームが運営する「アダマン号」は、患者もスタッフも区別なく、誰しもにとって生き生きとした魅力的な場所となっている。

ニコラ・フィリベール監督は、多様性が叫ばれる以前から、多様な存在や価値を優しいまなざしで映し続けてきた。金熊賞受賞時には、「ドキュメンタリーとフィクションを区別せずに賞を与えてくれたことに感謝している。精神疾患への人々が抱く偏見を変えたいし、生産性が無い人々に税金を使うのは無駄という風潮に抗いたい」とスピーチをしている。20年来の交流を持つ日本の配給会社ロングライドが、「人生、ただいま修行中」に続き、日仏共同製作で参加。当初は来春日本公開予定だったが、大きな反響から時期を早めての公開が決定した。

【作品情報】
アダマン号に乗って
2023年4月28日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開
配給:ロングライド
© TS Productions, France 3 Cinéma, Longride – 2022

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