アントニオ・バンデラスが幼稚な口げんか? 舞台俳優と悪口対決 「コンペティション」本編映像

ペネロペ・クルスとアントニオ・バンデラスが母国スペインで共演した映画「コンペティション」(公開中)から、仲の悪い兄弟役を演じることになった映画スターと舞台俳優が繰り広げる悪口対決のシーンの、本編映像が公開された。

新作映画「ライバル」で、仲の悪い兄弟を演じる映画スターのフェリックス(アントニオ・バンデラス)と舞台俳優のイバン(オスカル・マルティネス)。リハーサルでは「バカ!」「能なし!」「クソ野郎!」「クズ」など、小学生のけんかのような悪口対決が繰り広げられる。だが次第に下品さがエスカレートしていき、監督のローラ(ペネロペ・クルス)が愉快そうにカットをかける。最初は演技のはずが、徐々に本気で怒りをあらわにして幼稚なけんかを繰り広げる2人。キャリアのある俳優たちがお互いの不満を本気で言い合い始める、滑稽なシーンとなっている。

脚本の完成より先に出演が決定していたバンデラスとマルティネスは、フェリックスとイバンのキャラクターが出来上がった時に「どちらをやりたい?」と監督に聞かれ、自ら演じる役を選んだ。バンデラスはフェリックス役について「フェリックスは傲慢で軽薄だけど、頭はいいんです。(撮影後の)今、どちらかを選べと言われてもまたフェリックスを選びますよ。イバンは小賢しく芸術に対して純粋主義的な考えを持っているようなフリをしているけど、ちょっと目を離したら財布を盗むタイプだと思うから(笑)」とコメントしている。

監督を務めたガストン・ドゥプラットは、「演劇や映画で良く見かけると思いますが、俳優たちをお互いに対峙させることはひとつのテクニックです。これはバンデラスから聞いた話ですが、俳優たちを自分の支配下に置くために、彼らにそれぞれの悪口を吹き込んでお互いに争うように仕向け、意のままに操ろうとする監督たちがハリウッドにいたそうです。俳優たちは罠にかけられているとも知らずにまんまとその術中にハマってしまい、そして気づいた時にはもう撮影は終了しており、後の祭りというわけです」と、監督の仕業で不仲になってしまう俳優たちがいるという業界の裏側を暴露している。

「コンペティション」は、華やかな映画業界の裏側で繰り広げられる、天才監督と2人の人気俳優による三つどもえの戦いを描いた作品。個性的でわがままな女性監督には、スペインを代表する女優のペネロペ・クルス。うぬぼれたスター俳優を、ハリウッドを始め国際的に活躍するスペイン人俳優のアントニオ・バンデラスが演じる。老練な舞台俳優役は、「笑う故郷」などのアルゼンチンの俳優オスカル・マルティネス。監督は、スペインの映像作家であるガストン・ドゥプラットとマリアノ・コーンの2人が務めている。

【作品情報】
コンペティション
2023年3月17日(金)より公開中
配給:ショウゲート
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