安塚の里山 未来に CF公開中 日本酒を開発 新潟市のU・STYLE

 新潟市中央区のデザイン会社「U・STYLE」(松浦和美代表)はこのほど、安塚区の里山を未来につなぐ取り組みとして日本酒を開発。クラウドファンディング(CF)サイト「Makuake」でプロジェクトを公開、先行発売している。

時季に合わせてリリースされる日本酒「MANDOBA」(ラベルはイメージ)

 同社ディレクターの松浦裕馬さん(32)は「日本酒をきっかけにおいしく、楽しみながら、安塚の里山の魅力に触れてほしい」とアピールする。
 同社は2020年、松浦代表の故郷である安塚区で地域ブランド「里山ボタニカル」を創設。自然素材を原料にしたチーズケーキや野草茶、ハーバリウムなどを販売し、里山の価値創出や継承のデザインに取り組んでいる。18年からは農薬・化学肥料を使わない米作りを実践している。
 美しく、豊かな里山の自然や風景、人々の営みを未来へつないでいくためにはその魅力をより多くの人に伝える必要があるとし、日本酒の開発を決意。
 さらに付加価値を付けた商品を販売することで経済の循環や、農業の担い手や交流人口増加も視野に入れる。
 日本酒の名前は「自然のめぐりが醸す酒 MANDOBA(まんどば)」。原料の酒米を栽培している棚田の屋号「万燈場」に由来する。
 特徴は、原料に栽培期間中は農薬、化学肥料不使用の五百万石を100%使用。昔ながらの製法「生酛(きもと)造り」で仕込み、酵母を添加せず蔵付き酵母で醸造するなど希少性にこだわり、できる限り自然の作用に任せることを大切にした。
◇酒造り担当は竹田酒造店
 酒造りは大潟区上小船津浜の竹田酒造店、竹田春毅さんが担当。また両者をつないだのが、新潟市江南区のわたご酒店、寺田和広さん。彼らにとっても、今回のプロジェクトは新たな挑戦となった。
 松浦さんは「里山の特徴の一つは多様性。それと同様に、里山への関わり方も人それぞれ。日本酒がそのきっかけの一つになれば」と願った。
 先行販売は4月14日まで。応援購入価格は5000円(税込み)から、季節に合わせた5種類の日本酒のリリースなどを用意している。

プロジェクトの詳細

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