自然と共生、見つめ直す 綾で照葉樹林文化シンポ

綾町の歴史を振り返り、自然との共生について意見を交わした照葉樹林文化シンポジウム

 第26回照葉樹林文化シンポジウム(実行委主催)は12日、綾町の照葉樹林文化館であった。町ユネスコエコパーク推進支援員の河野耕三さんの講演などを通じ、町内外の約50人が自然との共生について見つめ直した。
 河野さんは「綾BR(生物圏保存地域)の未来への提言」と題して講演。同町の半世紀の動きを振り返りつつユネスコエコパーク登録の経緯なども紹介し、「あらゆるものの考え方を練り上げ今の綾町があるが、現状は実態の伴わないブランド意識に陥ってきている。環境の変化を敏感に感じ取る感性をもって」と訴えていた。
 パネルディスカッションでは、町職員や同町への移住者ら4人が意見交換。自然との共生を進める上での住民意識に関し、「緑が身近にあればメリットも感じられる。町中に緑を増やす活動を続け、仲間を増やしていくことが重要」などと述べていた。

© 株式会社宮崎日日新聞社