エンゼルスのモレノ・オーナー 球団売却や大谷の去就について語る

日本時間3月19日、エンゼルスのアルテ・モレノ・オーナーは2年以上ぶりにメディア対応を行い、約20分間のインタビューのなかで様々なトピックについて語った。昨年8月に球団を売却する意向を示しながらも、結局球団売却を取りやめたモレノ・オーナー。「球団売却のプロセスを進めているとき、スタジアムを歩き、ビジネスの話をすると、(球団を売却しようという)熱が冷めてしまった。私には後継者がいない。市場から撤退したあともいろいろな動きがあった。でも、今は満足している。ただ野球が好きなんだ」と野球への愛情を強調した。

今オフ、エンゼルスは大谷翔平やマイク・トラウトといったスーパースターの脇を固める補強を敢行。ハンター・レンフロー、ブランドン・ドルーリー、タイラー・アンダーソンらを獲得し、年俸総額は2億2200万ドル前後まで上昇している。「ペリー・ミナシアンGMとはほぼ毎日連絡を取り合っている。シーズン終了後すぐに、獲得可能な選手を調べ始めた。このチームに勝ってほしいから、そのための準備をするようにミナシアンGMに伝えたんだ。だから多くの資金を投入した。積極的な補強ができたと思う」とオフの補強に手応えを感じているようだ。

大谷引き留めの優先度については「彼は間違いなく最もユニークな選手であり、おそらく球界でトップ5かトップ10に入る選手だ。でもこれはビジネスだ。我々は交渉の席につくつもりだが、このチームにいたいと思ってもらわなければならない」とコメント。「マイク・トラウトのときと同じで、私はマイクとの交渉には多くの時間を費やした。代理人との交渉をスタートしたら、ここが大谷にとっていたい場所だと思ってもらわないといけない」と時間をかけて交渉していく意向を示した。

大谷の契約延長交渉については「まだ始まっていない」と明言。大谷に残留してもらうために今季勝つことの重要性については「勝つことは毎年重要だよ。でも、大谷は(勝てるチームでプレーする)機会に値すると思う。誰もがその機会に値する」と話した。トラウトやアンソニー・レンドンとの大型契約を抱えるなかで、大谷と大型契約を結ぶことによってペイロールの柔軟性が失われることも指摘されているが、「レンドンとの契約はあと4年だし、トラウトとレンドン以外には長期契約を結んでいる選手はいない。ペイロールの柔軟性を持つために動いてきた」と大谷との長期契約に「問題なし」との見解を示した。

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