【WBC】アメリカが逆転勝利で2大会連続のベスト4進出 ターナーの逆転満塁弾で熱戦を制す

決勝弾となる逆転グランドスラムを放ったターナー @Getty Images

WBC準々決勝【アメリカ9-7ベネズエラ】@ローンデポ・パーク

ベスト4最後の椅子を賭けたグループC2位通過のアメリカ代表とグループD1位通過のベネズエラ代表の一戦は、アメリカが2点を追う8回表にトレイ・ターナーのグランドスラムで逆転。9対7でベネズエラを破って2大会連続の準決勝進出を決めた。ベネズエラはルイス・アライズが2本塁打を放つなど一時はリードを奪ったが、アメリカの強力打線の前にあと一歩及ばなかった。

連覇を狙うアメリカは1回表に連打とエラーで先制すると、3番ポール・ゴールドシュミット、5番カイル・タッカーにもタイムリーが生まれるなど試合開始直後の5連打で3得点。しかし、ベネズエラも直後の1回裏にアライズの2ランホームランが飛び出し1点差に迫った。

アメリカ先発のランス・リンは初回こそ失点を許したものの立ち直りをみせ、4回を投げて2失点とベネズエラ打線を食い止める。すると打線もこの投球に応え、4回表にムーキー・ベッツの犠牲フライ、5回表にはカイル・タッカーのソロホームランで5対2とリードを広げた。

ベネズエラの反撃は5回裏、アメリカ2番手のダニエル・バードを攻めて2つの四死球と内野安打で満塁とすると暴投と内野ゴロ間の得点で1点差とし、なおもサルバドール・ペレスのタイムリー二塁打で同点。さらにロナルド・アクーニャJr.の犠牲フライでこの回一挙4点を奪い、6対5と逆転に成功した。ベネズエラは7回裏にもルイス・アライズのこの試合2発目となるソロホームランが飛び出すなど完全に流れを掴んだかのように思われた。

しかしスター軍団アメリカが意地を見せる。8回表、先頭のティム・アンダーソンが四球で出塁すると、代打のピート・アロンソがライト前ヒット、さらにJ.T.リアルミュートが死球で無死満塁のチャンスを作る。この場面で9番のターナーがレフトへ逆転の満塁ホームランを放ち9対7と再度試合をひっくり返すと、8回裏をデビン・ウィリアムズ、9回裏をライアン・プレスリーが抑えてベネズエラに反撃を許さず、熱戦を制してベスト4進出を決めた。ベネズエラはグループリーグを首位通過したチームで唯一の準々決勝敗退と悔しい結果になってしまった。

勝利したアメリカ代表は明日日本時間3月20日8時からキューバ代表と準決勝を戦う。中4日空いたキューバに対しアメリカは連戦と厳しい試合が予想されるが、メジャーリーグのタイトルホルダーが並ぶスター軍団がどんな戦いを見せるか。また、2連敗から立て直してベスト4まで勝ち上がったキューバがここでも勝負強さを見せることができるか。熱戦続きのWBCもいよいよ残り3試合と大詰めを迎えているが、準決勝も好ゲームが期待できそうだ。

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