8歳で「子ども兵士」となった少女の物語!絵本「少女兵士ピチャ」として刊行

昨年5月3日〜5日に東京・赤坂のサカス広場で開催されたTBSのSDGsを発信するイベント「地球を笑顔にする広場」。そこで大きな注目を集めた紙芝居による読み聞かせ「しょうじょへいしピチャ」(TBS記者・ディレクターかこ さとこ 作)を「絵本」として再編集し、4月25日(火)に「少女兵士ピチャ」として刊行することが決定しました。本作は加古がウガンダ現地でインタビューをしたひとりの子ども兵士ピチャが、内戦の戦禍に巻き込まれながらも長じて再生を果たす、実体験に基づく内容となっています。加古がこの作品に込めた願いは、日本にいる子どもから大人まで、誰もが世界の現実を知り、それぞれに小さなアクションを起こし、平和への一歩を歩みだすこと。現役の報道記者が描くウガンダの子ども兵士の実話を、親子で読みたいSDGsの絵本にした。

■絵本の内容
ピチャは8歳の女の子。ある日突然「子ども兵士」として戦争に連れていかれました。戦地での過酷な毎日からピチャは逃げだすこともできませんでした──。
TBS記者・加古紗都子が現地での取材をもとに「子ども兵士」の実情を日本の子どもにもわかりやすい内容と文体にして描きます。アフリカの国、ウガンダの本当のお話です。巻末には大人になったピチャさんへのインタビューを掲載。

■書籍仕様
定価:1,540円(本体1,400円)
判型:B5判変型上製
ページ数:36ページ
発刊日:2023/4/25
ISBN:978-4-286-24137-1

【文芸社公式紹介ページ】

■作者・かこ さとこ プロフィール
1986年、兵庫県神戸市生まれ。2009年にTBSテレビ入社、2011年に報道局へ。政治部、デジタル編集部、社会部を経て、現在は『報道特集』記者・ディレクター。性暴力やジェンダー、児童虐待をはじめ、女性や子どもを取り巻く社会問題を中心に国内外で取材を続けている。2023年春、性暴力をテーマとしたドキュメンタリー映画で監督デビュー。
報道の世界を志したのは、学生時代にバックパッカーとしてインドに滞在中、少女たちの人身売買の現場を目の当たりにしたことがきっかけ。現在は1男1女の母。世界が大きく変わろうとしているいま、子どもたちに“世界と平和”について伝え続ける取り組みをライフワークにしたいと思っている。

■刊行に寄せて──作者・かこ さとこ コメント(本作あとがきより抜粋)
いま、ウクライナという国で戦争が起きています。たくさんの大人が毎日、武器を持って戦っています。しかし、世界の他の国々では、大人だけではなく、子どもも兵士として、戦地に送られています。男の子だけではなく、この物語の主人公・ピチャさんのような女の子も例外ではありません。現在もアジアやアフリカなどの地域で、9万人以上の“子ども兵士”がいると報告されています(※)。
日本で暮らしていると、戦争の現実について知る機会は、そう多くはありません。けれど、平和なこの国に生まれたみなさんにこそ、遠い国の“だれか”のことを、知ってほしいと思っています。家の前を戦車が行き交い、砲撃の音で飛び起きる毎日をすごす、女の子のこと。爆弾が落ち、ある日突然、大切な家族を失ってしまった男の子のこと。生まれた国がちがうだけで、みなさんが当たり前だと感じる“平和”とは、正反対の日々を送っている子どもたちがたくさんいます。そんな戦争の理不尽さを知って、“自分には何ができるだろう”と考え、小さなことから行動に移してみる。それこそが、平和への第一歩になると信じています。
これからの世界で、平和をつくるのは、みなさんです。
(※)ユニセフHP参照。「2005年から2020年までの間で、少なくとも93,000人以上の子どもが兵士として紛争地帯に送られている」

■TBSグループの主なSDGsの取り組み
TBSグループは、2019年8月に国連「SDGメディア・コンパクト」に署名。2020年11月にはTBSテレビ、TBSラジオ、BS-TBSをはじめ、TBSグループのあらゆるプラットフォームが参加するSDGsキャンペーン「地球を笑顔にするWEEK」をスタートし、今年5月には第6弾を実施する。キャンペーンではSDGsの17の目標について報道・情報番組だけでなくバラエティ番組などでも発信することで、視聴者に様々な社会課題を身近に感じてもらい、アクションのきっかけを提供することを目標としている。
キャンペーンと並行して、TBS放送センター前の赤坂サカス広場を中心に、子どもたちがワークショップやステージでSDGsを楽しみながら学ぶことができるイベント「地球を笑顔にする広場」を開催し、毎回のべ1万人以上が来場している。
また、TBS緑山スタジオ、TBS赤坂ACTシアターなどの電力を100%再エネ化したほか、2023年度にTBS放送センター、赤坂サカス文化施設(TBS赤坂ACTシアター・TBS赤坂BLITZスタジオ・赤坂サカス広場)、TBS緑山スタジオの主要3施設でカーボンニュートラルを達成することを公表するなど、脱炭素社会の実現に向けた取り組みにも力を入れている。

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