「えん罪が晴れることを一市民として期待している」再審開始の静岡地裁 元裁判長 “袴田事件”検察が特別抗告を断念

1966年、静岡県の旧清水市(現静岡市清水区)で一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」の再審=裁判のやり直しを認める決定が出たことを受け、検察は3月20日、最高裁への特別抗告を断念しました。2014年、再審開始と48年ぶりに袴田さんを釈放した当時の静岡地裁の裁判長・村山浩昭さん(66)がSBSの取材に応じました。

村山さんは「私は検察官が特別抗告をする理由はないと考えていたので、しないことは当然だと認識しているが、それでも、これまで多くの事件で抗告をしてきた検察が、特別抗告をしなかったことは評価できる。この事件の内容と経過、そして、袴田さんの年齢や健康状態を考慮したものと思われる。この先は再審公判において、しっかりとした審理をできるだけ早く実現し、袴田さんのえん罪が晴れることを一市民として期待している」とコメントしました。

検察の特別抗告断念についてコメントした村山浩昭さん

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