料理漫画「味平」のビッグ錠さん 藤沢・湘南台在住50周年記念の企画展 原画や神社奉納の絵馬など

鈴木市長(右)に展示作品を説明するビッグ錠さん=藤沢市

 料理漫画の先駆けとなった「包丁人味平」などの作品で知られる漫画家ビッグ錠さん(83)が、藤沢市湘南台に居住して今年で50周年になった。地元では節目の年を記念して、まちとのつながりをテーマに錠さんが地元の神社に奉納した絵馬や商店街の催しの告知ポスターなど貴重な作品を集めた企画展が22日まで開かれている。

 大阪生まれの錠さんは海が好きで1968年に同市本鵠沼に移り住み、72年からは開発黎明(れいめい)期の湘南台に新たな住居を構えた。以降、地元の書店で資料の本を取り寄せ、文具店で画材を調達し創作に打ち込み、「味平」などのヒット作を生み出した。

 地域の活動にも積極的に関わり、地元で人気の飲食店の店主の似顔絵をあしらったグルメマップを手がけたことも。今年は湘南台居住50周年に加え、漫画家デビュー66周年を迎えることから、湘南台地区郷土づくり推進会議が音頭を取って、「ビッグ錠の66.50(ロック・ロック・ゴーオン)展」が18日、湘南台駅地下アートスクエアで始まった。

 会場には、味平の原画など代表作に関連する資料はもとより、地元の今田鯖神社に毎年奉納している絵馬や灯籠や、ボランティアで手がけた商店街のイベント、盆踊りの告知ポスターも出展。錠さんの軌跡をたどる年表も国内外の出来事と合わせて張り出されている。

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