長崎県内3日連続の交通死亡事故 島原で自転車とバス衝突 県警が緊急対策

スクールバスと自転車が衝突した事故現場=20日午前7時55分、島原市浦田1丁目

 20日午前6時40分ごろ、長崎県島原市浦田1丁目の国道で、自転車に乗っていた同市坂下町のパート従業員の女性(70)と、高校生を乗せたスクールバスが衝突。女性が頭を強く打つなどして死亡した。県警によると、3日連続の交通死亡事故は7年ぶり。県警は県内全域で「交通死亡事故抑止緊急対策」を31日まで実施する。
 島原署によると、現場は片側1車線の直線道路。女性の自転車が脇道から国道に出た際、直進してきた鎮西学院高(諫早市西栄田町)のスクールバスと衝突したとみて、同署が原因を調べている。女性は約5時間15分後に死亡が確認された。死因は頭蓋骨骨折と脳挫傷。バスの男性運転手(60)と乗っていた生徒7人にけがはなかった。
 同校は取材に対し「心配をおかけして申し訳ありません。亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げる」とコメントした。
 県警交通企画課によると、今年の交通死亡事故は20日時点で計9件で昨年同期の3倍。事故件数や負傷者数も増えており「極めて危機的状況」。取り締まりや広報活動を強化する。
 植木保交通部長は運転手に対しては「体調が悪いときや疲れているときは運転を控えて」、歩行者や自転車利用者に対しては「車の運転手が自分に気付いていると安易に考えず、十分に安全を確認して道路を渡って」と呼びかけている。


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