【WBC】侍ジャパンが劇的サヨナラ勝利で決勝進出 村上が逆転サヨナラタイムリー

サヨナラ逆転打を放った村上宗隆 @Getty Imaegs

WBC準決勝【メキシコ5-6日本】@ローンデポ・パーク

侍ジャパン日本代表は2009年第2回大会以来の決勝進出を賭けてメキシコ代表と対戦。

三者凡退と好スタートをきった侍ジャパン先発・佐々木朗希 @Getty Images

日本の先発・佐々木朗希が2つの三振を奪い三者凡退の好スタートを見せると、メキシコ先発パトリック・サンドバルも三者連続三振と両投手が素晴らしい立ち上がり。3回まで両チーム無得点と投手戦の様相を見せていた試合が動いたのは4回表だった。二死からラウディ・テレスがシフトの逆を突くヒットで出塁すると、アイザック・パレイデスもサードの後方に落ちるヒットで続き、二死1・2塁。この場面で6番のルイス・ウリアスに3ランホームランが飛び出しメキシコが3点を先制。日本はアンラッキーなヒットから痛恨の失点となってしまった。

反撃したい日本代表だったが、4回裏二死1・3塁、5回裏二死満塁、6回裏二死満塁と再三のチャンスを逃すなど苦しい状況をなかなか打開できず。メキシコは守備でも岡本和真のホームラン性の打球をレフトのランディ・アロザレーナが好捕するなど勢いを見せた。

吉田正尚の劇的な一打で同点へ @Getty Images

それでも7回裏、ついに日本打線に待望の一打が飛び出す。二死から近藤健介のライト前ヒット、大谷翔平の四球で1・2塁とすると、4番の吉田正尚がメキシコ3番手ジョジョ・ロメロの変化球を見事にすくい上げてライトポール際への同点3ラン。今大会絶好調の男が劇的な一打で今大会単独打点王に踊り出る13打点目を挙げた。

しかし、なおもメキシコが日本の前に立ちはだかる。8回表、一死からアロザレーナがツーベースで出塁すると、アレックス・バードゥーゴが左中間を破るタイムリー二塁打を放ち4対3と再び勝ち越し。5回から2番手で登板し好投を続けていた山本由伸だったが、この場面でついに捕まってしまった。さらに続く二死2・3塁の場面で3番手の湯浅京己がパレイデスにタイムリーを許し5対3と日本は再び苦しい展開を強いられる。

9回裏初球を跳ね返し流れを引き込む大谷翔平 @Getty Images

今大会最大の逆境を迎えた日本は直後の8回裏、先頭の岡本が死球で出塁すると、山田哲人のレフト前ヒットと源田壮亮の送りバントで一死2・3塁とし、代打・山川穂高の犠牲フライで1点差に迫る。さらに9回裏には先頭の大谷が二塁打で出塁し、続く吉田が四球でチャンス拡大すると、ここまでノーヒットの村上宗隆がセンターオーバーの一打。代走で出場していた周東佑京が1塁から長駆生還し、日本が驚異の粘り強さで6対5と劇的なサヨナラ勝利を決めた。

勝利した日本は明日日本時間3月22日午前8時からアメリカ代表と決勝戦を戦う。アメリカ打線は準決勝で14得点を記録するなど絶好調で、上位から下位まで強力な打者が並ぶ強敵となるが、熱戦を制した日本も屈指の投手陣を擁しており、打線も勝負強さを見せるなど勢いは十分。WBC史上3度目の優勝を賭けた一戦に要注目だ。

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