白く細長い春の味 JAなすの管内でウド収穫ピーク

暗闇の中、ライトで照らしながらウドを収穫する熊谷さん夫妻

 全国一のウドの生産量を誇るJAなすの管内(栃木県大田原市、那須塩原市、那須町)で、ウドの出荷が最盛期を迎えている。光を当てずに育てた軟化ウドを栽培する三区町の農業熊谷栄(くまがいさかえ)さん(71)方では17日、約500キロ分のウドを収穫した。

 同JAのうど部会には86人が加入し、計約47万平方メートルで山ウドと軟化ウドを栽培。「那須の春香(はるか)うど」のブランド名で、首都圏や東北地方などに出荷している。出荷の時期は12〜5月で、中でも2〜3月がピークという。

 熊谷さんがウドの栽培を始めたのは35年前。現在は約24平方メートルのビニールハウスを遮光シートで覆った室(むろ)で、軟化ウドの株を植えて育てている。

 この日は午前中から収穫作業を開始。熊谷さんと妻ケイ子さん(72)はヘッドライトで照らしながら、白く細長いウドを次々と刈り取った。熊谷さんは「山ウドに比べてクセやえぐみが少なく、さっぱりしているのが特長。おいしく食べてもらえたら」と願っていた。

 

© 株式会社下野新聞社