「町産」庁舎で業務開始! 町有林のスギやヒノキ活用、ぬくもり感ある純木造 小鹿野町、来月開庁式典

庁舎内のカウンターや天井ルーバーは地元材が活用され、木のぬくもりが感じられる=20日午前、小鹿野町役場小鹿野新庁舎

 埼玉県小鹿野町役場小鹿野新庁舎(同町小鹿野)の建設が完了し、20日から業務が開始された。町内の豊富な森林資源を最大限活用した地上2階建て、延べ床面積約2400平方メートルの純木造庁舎で、施工費は約12億2800万円。開庁を心待ちにしていた町民は、町有林の優しい香りに包まれながら、さまざまな住民サービスを利用していた。

 同庁舎は、建物の老朽化にともない2021年10月から建て替え工事を開始。「小鹿野町らしい庁舎」をコンセプトに、藤倉寺平・腰越地区の町有林を間伐して得たスギやヒノキなど計約9千本を内外装材に活用し、建物の1次エネルギー消費量76%カットを実現させた。

 庁内は、イベントや災害時にも活用できるバリアフリーの議場や、自習・談話スペースなど、利用者のニーズに対応したさまざまな設備が充実。初めて役場に訪れた町民は「木のぬくもりが感じられて、明るい庁舎になった」「出入り口が2カ所あるので便利」などと話していた。

 開庁前に森真太郎町長は「新しい小鹿野再生の一歩を踏み出す絶好の機会と捉え、質の高いサービスを提供してほしい」と町職員に呼びかけた。開庁式典は4月22日に行われる予定。

1次エネルギー消費量76%カットを実現した小鹿野町役場小鹿野新庁舎

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