人と人の心つなげる音楽を奏でる 別府鶴見丘高校吹奏楽部 【大分県】

「第48回大分県アンサンブルコンテスト」で金賞を受賞し、大分県代表として九州大会に出場した鶴見丘高校吹奏楽部。今年1月に開催された「大分県高文連ブラスカーニバル」でも金賞と審査員特別賞のダブル受賞を手にした。

急成長を見せる影には、顧問である園田克典教諭の強い思いがある。「部のモットーは社会貢献。老若男女、どの世代にも沿った曲編成ができる吹奏楽を通じて、すべての人たちの心をつなぐチームに育ってほしい」。ここ数年はコロナ禍で、人とのつながりが希薄だった期間が長かったこともあり、「技術を磨いて、聞く人の心に響く演奏を届ける、人が集まる場所をつくりたい」と話す。

主体性を持ち、パートごとの練習に取り組む

現在部員は約50人。そのうち3分の1を男子部員が占めている。吉田有佑(2年)は「園田先生に学びたくてこの高校を選んだ。音楽はもちろん、社会貢献活動においても全員が主体性を持ち活動している」と話し、副部長の佐藤菜帆子(同)は「初心者も多く、自分も高校から吹奏楽を始めた。先輩後輩の良い関係性と熱心な練習への取り組みが私たちの成長につながっている」と、向上心高い仲間たちとの活動に刺激を受けている。

地域への社会貢献を活動方針に掲げ、大分県内の各イベントにも多く出演する。「大分や別府は国際的な観光地でありながら、音楽を奏でられるチームが少ない。私たちも地域の盛り上げ役の一角を担えるチームに成長したい」と園田教諭。音楽を通じて人の心をつなげる鶴見丘高校吹奏楽部の音色は、活動を通して地域へと広がっていく。

聞く人の心に響く演奏で社会貢献を目指す

(塩月なつみ)

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