岸田首相ウクライナ訪問 河野デジタル相、メディア報道に苦言「発表前報道に社会的意義あると思わない」

オンラインと併用で会見する河野太郎デジタル相=24日午前

 河野太郎デジタル相(衆院15区)は24日の閣議後会見で、岸田文雄首相のウクライナ電撃訪問を速報した一部メディアの報道姿勢について「常識的な行動をお願いしたい。発表前に報道されることに社会的な意義があるとは私は全く思っていない」と苦言を呈した。

 ウクライナへの首相訪問の速報を受け、河野氏は21日、自身のツイッターに「なんで総理が安全な地域に戻ってから、報道しないのかな。行きますというのを半日早く報道することに社会的な意義があると思っているのかな」と投稿していた。ロシアの侵攻を受ける中、現地での首相の動向がほぼリアルタイムで報じられたことで首相らの身を案じたとみられる。

 河野氏は会見で「報道すべきものはあると思う」と述べて「報道の自由」への理解を示した上で、「むしろスピードを争うのはなく中身、質で競っていただきたい」と強調。首相動向に関する政府の情報管理については「政府内でレビュー(検証)されていると思う」と述べた。

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