42年間やり直し求める 「袴田事件」が訴える再審法の問題点

42年間におよぶ再審請求の末、裁判のやり直しが確定したいわゆる「袴田事件」を通じて、再審のルールの問題点について考える集会が25日、静岡市で開かれました。

<登壇した袴田巖さん(87)>「戦いがついに終わった」

「袴田事件からみえる再審法の問題点」と題した静岡県弁護士会主催の集会には、袴田巖さんと姉のひで子さんも参加しました。

会では日弁連再審法改正実現本部の鴨志田祐美弁護士は再審のルールに不備が多いと指摘した上で、検察の不服申し立てが再審の実現を妨げていると批判しました。

<日弁連 再審法改正実現本部 鴨志田祐美 弁護士>「自分たちのメンツとの天秤に袴田さんを早期に救済したいっていうものが乗っかって、その中で引き返したんだったら評価できると思うんですけど、そうじゃないんですよ。今回ね、検察が抗告を断念したのは、何よりも世論です」

鴨志田弁護士は今回の検察の特別抗告断念の経緯をこのように推察したうえで、「海外に習うなどして日本も再審のルールを見直すべき」と訴えました。

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