福岡の「大谷」バス停、野球ファンの聖地になるかな 

一見なんてことないバス停とそのまわりも、視点を変えれば観光資源。そんな思いで福岡のバス停を取り上げ、ご紹介する本企画。連載43回目は、福岡県糟屋郡にある「大谷(おおたに)」バス停をご紹介します。

この写真を載せた時点で、何を語りたいのかバレる気もしますが、大谷です。翔平です。

宇美町の郊外にあり、それほど本数は多くないですが、天神や博多まで直通の路線があります。

ワールドベースボールクラシックでの活躍は、今さら私が語るまでもないですね。最後はチームメートのトラウトを三振に仕留めてゲームセットとは、シナリオ設定として出来すぎた結末でした。

選手の活躍で注目を浴びるバス停

2015年、ラグビーのワールドカップで日本が活躍したときは、福岡出身の五郎丸選手が注目されて、ついでに「五郎丸」のつくバス停も意識されるようになりました。

西鉄バスには、そのものずばり「五郎丸」バス停がないのですが、那珂川市(当時は那珂川町)コミュニティバスかわせみ号に五郎丸があり、話題になりました。

熊本の産交バスにも五郎丸バス停はあったのですが、現在は廃止されています。

2017年のバレンタインデー向けに初めて発売された、西鉄バスのバス停を模したチロルチョコにも、五郎丸天神が採用されていました。これも五郎丸人気の流れでしょう。

大谷バス停も、このチョコに名を連ねていました。前年日本ハムで日本一になった大谷選手が想定されていたのかもしれませんが、五郎丸に比べて一般的な苗字のため、大谷選手人気のわりには、大谷チョコが注目されなかったように記憶しています。

大谷バス停

早速、大谷バス停の周りを見ていきます。

大谷バス停そばの交差点は「炭焼」

バス停がある場所の現在の住所表記は、県道を挟んで貴船一丁目と二丁目です。

住宅が建ち並ぶ中をバスが走りますが、

大谷といえばこれ!というランドマークはまだ見つけていません。

大谷からどこへ行けるか

郊外向け大谷バス停で注目したいのが、

太宰府市役所ゆきの存在です。

ここは「糟屋郡」の宇美町ですが、太宰府市は以前は「筑紫郡」の太宰府町、その前は「御笠郡」だったので、いずれも郡が違います。生活文化圏の違うふたつの地域を結ぶ路線が、令和の時代に残っているのは貴重なのです。

今年3月末の、ダイヤ改正のお知らせがこちら。

「改正対象の行先番号の時刻表のみ掲示しています」という注釈があり、マニアとして把握してはいるのですが、

原田橋ゆきの時刻表だけが掲載されると、不安になります。太宰府ゆきの時刻改正がないから掲載されていないのか、全便廃止になってしまうのか、これらの掲示だけでは判断できないのです。

おかげさまで、太宰府ゆきは4月以降も走っていますので、大谷翔平ファンの方は、ここを聖地訪問されたあと、太宰府方面への峠越えも体験なさってください。

ちなみに西鉄バスの大谷バス停は、荒尾市にもあります。グリーンランドに遊びに行くついでにどうぞ。

おまけ

福岡県には、大谷池(大谷いけー!)バス停も存在します。
大谷さんを応援するときはぜひ、こちらのバス停のことも思い出してください。

基本情報

大谷(おおたに)
・住所:〒811-2131 福岡県糟屋郡宇美町貴船1丁目14[map]
・天神からの行き方一例:
「天神日銀前(19) (19Bのりば)」から、普通32番 博多駅 空港通 亀山 志免経由 原田橋ゆき に乗車。約57分、590円

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