【宇都宮】上金井町の宇都宮動物園がキリン舎（寝小屋）増築のために実施していたクラウドファンディング（CF）は25日に締め切られ、目標金額1500万円を達成した。寝小屋はゴールデンウイーク前の完成に向け、建設工事が進められている。
同園はアミメキリン8頭を飼育しているが、4室の寝小屋では手狭になっている。最年長の雄のハツカは今月30歳を迎えた。人間の年齢では90歳以上に当たり、体調を崩せば一気に衰えてしまう恐れがあるという。ハツカがストレスなく落ち着いて休める場所を確保するため、寝小屋を増築することにした。
CFは2月13日から40日間実施し、940人以上から計1506万円が集まった。最終日の今月25日は、スタッフ4人が15分おきに交流サイト（SNS）で協力を呼びかける投稿を続け、締め切りとなる午後11時の直前になって目標金額に到達した。
荒井賢治（あらいけんじ）園長（58）は「多くの方の支援に感謝しています」と話した。同園に入社して間もなくハツカの誕生に立ち会い、2000年ごろには同園のキリンがハツカのみとなったことも経験した荒井園長。「ハツカとは苦楽を共にしてきたので、ぜひ長生きしてほしい」と願っている。
