「今まで以上に楽しめそう」 山内日菜子が劇的Vからドタバタ会場入り

やっと落ち着いてきた(撮影/谷口愛純)

◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 事前(29日)◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)◇6480yd(パー72)

「やっと、落ち着いてきたかなと思います」と山内日菜子が息をついた。前週「アクサレディスin MIYAZAKI 」で初優勝。プロ8年目で初めて味わった優勝直後のバタバタは、想像以上に大変だった。

QTランキング181位で迎えた今季は、推薦などで試合出場のチャンスを探る日々。前週も地元・宮崎で推薦枠からの出場だった。首位と1打差から逆転優勝を決めると、表彰式や会見を終えてコースを出たのは辺りが薄暗くなってから。家族やキャディとお祝いの食事をしてから自宅に戻ると、疲れた体に反して興奮はなかなか冷めず、休む気にもなれなかった。祝福のメッセージで鳴りやまないスマートフォンを手に、「なるべくその日のうちに、返せるものは返したかった」と返信しながら夜を過ごした。

週が明けると、お世話になっている宮崎レイクサイドGCなどに優勝報告に行きながら、急きょ出場が決まった今後の試合への手配に奔走。「父が全てやってくれているので、大変だったと思います」とバタバタの中、気が付けば開幕前日になっていた。

「いまだに浮ついている部分はあると思う」と話しつつ、はじめて「シード選手」の肩書を下げて迎える試合の喜びは実感している。「今年は白紙の状態だったので、本当にうれしい。練習やラウンドがすごく楽しくて、今まで以上にゴルフが楽しめそう」とはにかんだ。

未定だったスケジュールも、前週の優勝でミッチリ詰まった。「全試合に出るつもり。北海道に行けるのが楽しみで、イクラが好きなので、乗せ放題のお店に行ってみたいな」と、今後はゴルフ以外のそんな楽しみも、たくさん待っている。(静岡県袋井市/谷口愛純)

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