統一地方選挙の注目激戦区・大分県知事選挙を解説!与野党対決になる?ならない?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年3月29日に公開された動画のテーマは……統一地方選挙激戦区解説!大分県知事選挙

ゲストにライターの平河エリ氏をお招きし、大分県知事選挙の見どころや参院大分補選について語っていただきました。

与野党対決になりきれない大分県知事選挙の構図とは?

【このトピックのポイント】
・大分県知事選挙は2名の新人が立候補。現職引退で20年ぶりの新知事誕生へ
・安達氏は野党統一候補になりきれず、自民公明県本部推薦の佐藤氏が先行
・安達氏辞職で実施される参院大分補選は自民・立憲ともに候補者擁立に難航

4月9日投開票 大分県知事選挙

大分県知事選挙は新人2名が立候補しています。

・安達 澄氏
・佐藤 樹一郎氏

5期務めた広瀬知事が引退を表明し、20年ぶりに新しい知事が誕生する選挙となります。

安達氏は2019年の参院選に野党統一候補として当選。それを辞職しての立候補になりました。対する佐藤氏は元大分市長で、自民公明県本部が推薦しています。

一見すると与野党対決の構図にも見えますが、平河氏は「必ずしも明確な(与野党対決の)構図になっていない」と解説します。

安達氏が参院議員を辞職したことで参院補選が発生。その補選に比例選出の吉田忠智氏が立候補しました。ただ、吉田氏は当選後に社民党から立憲民主党に移ったという経緯があり、吉田氏の議席は立憲から社民に移ることになります。

このような慌ただしい状況の中で調整が難航したこともあって、野党が一丸となって安達氏を支援する体制になっていません。そういった状況から「安達さんとしては野党統一候補としての構図は掴み切れていない」と解説しました。

一方で佐藤氏は自民公明の推薦があり、現職の後継というポジション、さらに元大分市長の経歴と非常に強力な要素が揃っています。

佐藤氏に対抗するには「政党推薦や対決構図を作って明確に有権者に示すことが必要」と平河氏。現時点で安達氏はそれらをできておらず、厳しい選挙戦となりそうです。

大分県知事選挙 各候補者の第一声

各候補者の第一声をご紹介します。

安達氏は草の根選挙を展開し、約50人の支援者を前に「ボトムアップで大分県を作る」と訴えました。

MC千葉佳織「ボトムアップという言葉が草の根と紐づいていますね」

佐藤氏は現県政の継続を訴えました。第一声には約700人が集まり、両者の組織力の違いが浮き彫りになった印象があります。

平河氏は安達氏の戦略に対し「見え方は『県民党』でも良いんだけど、裏にはある程度支持してくれる組織があるというのが望ましい」とコメント。

同じく元参院議員で今回大分市長選挙に出る足立信也氏や、補選の候補者と連携することができれば「別に野党系が弱い地盤ではないので、しっかり構図を作れれば十分戦える選挙」と分析しました。

情勢調査では佐藤氏が組織力を生かして先行、安達氏がそれを追う展開となっています。連携や組織力が安達氏の課題と言えそうです。

4月23日投開票 参院大分補欠選挙

参議院大分補選も注目を集めています。候補者は以下の3名です。

・白坂 亜紀氏
・吉田 忠智氏
・小手川 裕市氏

(編集部注:小手川裕市氏は3月27日、出馬取りやめを発表しました)

白坂氏は自民党県連の公募を経て立候補しました。前参院議員の礒崎陽輔氏を有力視する声もありましたが、放送法の問題などがあり出馬には至らなかったようです。

吉田氏は当初調整に難航したものの最終的に立候補を決意。それによって社民党の大椿裕子氏が繰り上げ当選することになります。

安達氏の大分県知事選挙出馬に伴う辞職によって実施される今回の参院補選ですが、玉突き的に様々な選挙に影響を及ぼしており「調整がぐちゃっとしてしまった」と平河氏はコメントしました。

MC千葉はこの状況に「現職で政治家をされていると辞めないと選挙に出られないのは当たり前だけど凄いこと」とコメントしました。

政治家に限らず選挙に立候補するとなるとそれまでの仕事を辞めるケースは多く、平河氏は「県議選や市議選、区議選に出られてその後の就職が難しいという話は結構聞く」とのこと。

「キャリアがかなり中断されてしまうので、考えていかなければいけないところかなと思います」と締めくくりました。

動画本編はこちら!

大分県知事選挙は佐藤氏が先行!安達氏が互角に戦うための戦略とは?

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