恐竜列車でGO!…車両内はジャングル 福井県立恐竜博物館の来館者向け、えちぜん鉄道が観光列車

ジャングルをイメージした観光列車の車内=3月30日、福井県福井市松本上町のえちぜん鉄道本社
恐竜が全面に描かれた観光列車=3月30日、福井県福井市松本上町のえちぜん鉄道本社

 えちぜん鉄道は、福井県立恐竜博物館(勝山市)の来館者向け観光列車「恐竜列車」(2両編成)を整備し3月30日、報道陣に公開した。車両全面を恐竜の絵で装飾したほか、内部にも迫力のある恐竜のモニュメントを置いて冒険心をくすぐる。切符は原則として同館の入館券などとのセット販売とし、今年夏の同館のリニューアルオープンに合わせ運行を始める。

⇒【写真】「恐竜列車」の車両外観

 車両には、JR福井駅舎の壁画のデザインなどを手掛けた恐竜イラストレーター山本匠さん(千葉県)の絵が描かれている。1両目はアメリカ大陸で発見された34体、2両目にはアジア各地の42体が並び、県内で化石が発掘されたフクイラプトルなど5種も描かれている。

 1両目の内観や座席カバーはジャングルを表現したデザインで、2両目は化石発掘現場をイメージしてアンモナイトなどの模型を並べた。両車両に高さ1メートル超の恐竜モニュメント計3体を配置した。運行中にモニターで恐竜に関するクイズを出題するほか、探検隊に扮(ふん)した乗務員のおもてなしなどでテーマパークのような非日常体験を楽しめる。

 勝山永平寺線の福井発勝山行きの直行便で、片道のみの運行。予約制で定員50人。冬季を除く土日祝日のほか、夏休み中は平日も走らせる予定で通常は1便、繁忙期は2便体制を検討する。

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 来年春の北陸新幹線県内開業を見据え、静岡鉄道(本社静岡市)から車両を購入して整備を進めた。国と県の補助を含めた総事業費は約2億3千万円。えち鉄の担当者は「“恐竜王国”福井の盛り上げを後押ししたい」とした。  

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