“開放的”な春 待っていた 長崎県内各地で桜咲き誇る

散歩道を華やかに彩る桜並木=雲仙市国見町、県立百花台公園

 桜が長崎県内各地で咲き誇っている。新型コロナウイルス感染拡大から4年、マスク着用が原則、個人の判断に委ねられ、初めての春を迎えた。薄紅色の花びらが風に吹かれて舞う。幻想的な景色をノーマスクで眺める人たちの表情は、昨年より心なしか開放的だった。

 雲仙市国見町の県立百花台公園。暖かい日差しが桜のトンネルに降り注ぎ、市民らがゆっくりと散策を楽しむ。長崎市東部を流れる八郎川沿いは桜並木が続く。日が沈むと、80本がライトアップされ、ロマンチックな風景が広がっている。
 大村市東野岳町の野岳湖公園では、真新しいランドセル姿のわが子を母親がパチリ。弁当箱を広げて桃色の花びらと水面(みなも)のコントラストを楽しむ夫婦も。東彼東彼杵町里郷の河川公園やすらぎの里は、桜の下に遊具を新設。親子連れがはしゃいでいた。
 長崎地方気象台は30日、長崎市の桜(ソメイヨシノ)が満開になったと発表した。平年より3日早く、昨年より1日遅かった。見頃は満開から1週間ほど続くという。

幻想的にライトアップされた八郎川沿いの夜桜=長崎市東町
湖畔の景色に彩りを添える桜の花びら=大村市東野岳町、野岳湖公園
母親と一緒に桜を見上げて「ハチがいるよ」と指をさす子ども=東彼東彼杵町里郷、河川公園やすらぎの里

© 株式会社長崎新聞社