奈良市消防団、ドローンを活用した情報収集部隊を創設。

同部隊では、広範囲の火災などドローンによる上空からの災害情報をいち早く収集し、すでに運用を開始している常備消防と連携し、必要資機材の準備と災害対策をとり、災害の早期収束を目指す。2021年12月末時点で全国で2,198消防団のうち40団体にドローン60機が導入されているが、奈良県では初の取り組みとなる。

同部隊発足の背景として、消防団員数の減少がある。1990年では全国に100万人いた団員が、2022年では約78万人まで減少。奈良市でも条例定数1030人に対し949人と減少傾向している。消防団員の減少は地域防災力の低下につながる懸念があり、このような社会情勢に合わせた臨機応変な消防団となるべく、新たな取り組みとしてドローンによる情報収集部隊を創設した。また、新たな取り組みを行っていることを周知し、団員の入団を促進する狙いもある。

本事業は全額国費で実施(消防庁の「消防団の力向上モデル事業」)され、山間部や過疎地域等、消防隊の現場到着までに時間がかかる地域で活躍を想定している。

「奈良市消防団情報収集部隊」概要

▶︎奈良市

© 株式会社プロニュース