隣ホールから「奇跡」のバーディも 石川遼は5位で週末へ

7打差5位で決勝ラウンドに臨む石川遼(撮影/大澤進二)

◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 2日目(31日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7062yd(パー71)

10位から出た石川遼が6バーディ、1ボギーの「66」で回り、通算9アンダー5位に浮上して週末を迎える。

前半アウトは度々訪れるチャンスをものにできずに1バーディ、1ボギーともどかしい展開が続いたが、「一喜一憂せずに。内容は悪くなかった」と我慢を続けた。

後半は、11番で下る2mのバーディパットを沈めてから波に乗った。12番(パー5)ではティショットを大きく左に曲げて隣の11番へ。スタンスはカート道にかかり、ボールは花壇内のベアグランドとライも悪かったが、救済を受けずに打ったスライス回転をかけたボールは「フェアウェイからレイアップするよりもいい位置に行った。奇跡です」とコース内に復帰。3打目でピンそば2mに寄せてバーディを奪った。15番でも2.5mを沈めてスコアを伸ばすと、17番(パー5)、18番と連続バーディで締めくくりギャラリーを沸かせた。

後半は5バーディ、ノーボギーの「31」をマークしてギャラリーを沸かせた(撮影/大澤進二)

この日5アンダーという数字には「このスコアで上がれるのは予想してなかった。良い方に上振れた。『狙ってました』と言えればカッコいいけど…」と冷静に振り返る。「(前半は)ずっといいプレーをしていてもバーディにつながらない流れだったのに、(後半は)いいプレーをしてなかったのにバーディもあった。でも、(前半の)我慢した時間に価値がある」。スコアを伸ばせなくても、忍耐強くプレーを続けられたことを評価した。

それでも、初日に続いてスコアの“根拠”は見つけられない一日だったが、「今、腑に落ちる正解を見つけられなくてもいいので、このまましばらく様子を見ます」と始まったばかりのシーズンを見据える。

首位とは7打差で迎える週末。「あしたも、あさっても、この2日間でできたことをベースにして、何が来るのかを楽しみに待ちたい」と笑顔で締めくくった。(三重県桑名市/内山孝志朗)

スコアは伸びなくても我慢を続けた前半を評価した(撮影/大澤進二)

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