憧れの先輩2人と上位で再会 20歳の田中裕基が3位で週末へ

初めての開幕戦で20歳が躍動。田中裕基は3位で週末へ(撮影/大澤進二)

◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 2日目(31日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7062yd(パー71)

単独首位に立った細野勇策と同学年で20歳の田中裕基が、初出場の開幕戦で上位に飛び込んだ。22位から1イーグル6バーディ、1ボギーの「64」をマークし、通算10アンダーの3位にジャンプアップ。「始まる前は予選通過を目指していたので、大舞台でいい位置にいられて良かった」とほほ笑んだ。

プロテストに一発合格した2020年にプロ転向。22年に初めて出場した下部ABEMAツアーで優勝を飾るなど、ここ一番での勝負強さを持つ。同年の賞金ランキング8位に入り、今季レギュラーツアー前半戦の出場権を手にした。

この日は、持ち味とするショットの精度とパットが次々とかみ合った。前半17番(パー5)のイーグルは242ydの2打目を5Wでピンまで2mにつけたもの。後半は2番、4番(パー5)、7番と1mに絡めてバーディを重ねた。

3日目に同組でプレーする石川遼は、子どもの頃から憧れの存在だ。出身は奈良県とあり、ジュニア当時は関西圏で開催されるツアーに観戦に訪れて石川を追い続けたという。石川と同学年の伊沢秀憲に師事している関係で、高校時代には石川と練習をともにしたことも。コースマネジメントについてアドバイスを受けるなど面識はあり、今週も石川とすれ違いざまに声を掛けられたという。

また、8アンダー7位タイで決勝ラウンドに進んだ蝉川泰果は、興国高(大阪府)の2学年上の先輩にあたる。「高校のころから強くて、ついていかないと、と思っていた」と振り返る。

かつて縁のあった2人の先輩プロと同じ舞台、それも上位で共演する決勝ラウンド。「順位は気にせず、引き続きショットの感覚を忘れないで明日につなげていきたい」。気後れすることなく、全力をぶつける。(三重県桑名市/塚田達也)

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