アプリリアがワン・ツーの初日、総合トップはA.エスパルガロ。中上貴晶は8番手でQ2進出を決める/第2戦アルゼンチンGP

 3月31日、MotoGP第2戦アルゼンチンGPの金曜日セッションがアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われ、MotoGPクラスはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)が総合トップで初日を終えた。

 中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は初日総合8番手。土曜日のQ2進出が確定した。

 アルゼンチンGPでは4人のレギュラーライダーが欠場となった。ポル・エスパルガロ(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)、ミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)である。4人とも、開幕戦ポルトガルGPのセッションまたはレースで転倒、負傷したことによるものだ。開幕戦は転倒が多く、同時に欠場を強いられる怪我を負ったライダーも多かった。アルゼンチンGPでは4人のレギュラーライダーに代役は立てられず、このためアルゼンチンGPのMotoGPクラスは18人のライダーで争われることになる。

 プラクティス1は気温25度、路面温度32度のドライコンディションで始まった。この日のテルマス・デ・リオ・オンドの天気は曇りで、Moto3クラスのプラクティス1終盤から雨がぽつぽつと落ち始め、Moto2クラスのセッション中は晴れ間も見えていたが、MotoGPクラスのプラクティス1の時間帯になると、再び重たい雲が空を覆った。

 序盤は中上貴晶がトップタイムをマークし、2番手にホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、3番手には開幕戦のスプリントレースと決勝レースで優勝して幸先のいいスタートを切った、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が続く。その後、セッション中盤にはマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)がトップに浮上した。

 ビニャーレスは終盤に入っても再びトップタイム、1分39秒207を記録して、これがプラクティス1のトップタイムとなった。2番手にはエスパルガロが続き、アプリリアのふたりがワン・ツーでプラクティス1を終えている。3番手はマルティンだった。

 4番手は中上、5番手はアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)。バニャイアは中盤に上位につけていたが、10番手。ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は15番手に終わった。

 午後に60分間で行われたプラクティス2は気温24度、路面温度31度。序盤はアレックス・リンス(LCRホンダ・カストロール)がトップに立った。2番手はエスパルガロ、3番手はルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)。バニャイアは9番手、プラクティス1で15番手だったクアルタラロは6番手につけていた。セッション中盤には、バニャイアは3番手タイムを記録している。

 しばらく順位に動きはなかったが、セッションが終盤に入るとトップタイムが次々に更新されていった。残り10分を切って、トップはマルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)、2番手がビニャーレス。3番手がマリーニ、そして4番手にはバニャイアが続く状況だった。

 残り時間3分を切って、エスパルガロが1分38秒518を記録してトップに立ち、0.162秒差の2番手にビニャーレスが続いた。最後のアタックでもこのタイムは更新されず、2022年にこの地で初優勝を挙げたエスパルガロが初日を総合トップで終えた。2番手はビニャーレス。プラクティス1とはビニャーレスと順位を入れ替える形になったが、アプリリアが同じくこのセッションでもワン・ツーとなった。

 3番手がベゼッチ、4番手がマリーニでムーニーVR46レーシング・チームが続き、5番手はヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)。バニャイアは6番手だった。3番手のベゼッチから7番手のマルティンまで、ドゥカティライダーが占めている。

 また、プラクティス1に続き苦戦を強いられたのはクアルタラロだった。最終的にこのセッションを14番手に終わり、Q2へのダイレクト進出を逃す形になった。

 開幕戦ポルトガルGPでは全ライダーがQ2ダイレクト進出を逃したホンダは、中上が最後のアタックでタイムを更新して8番手に浮上し、リンスが10番手に入り、Q2進出を決めた。ミルは13番手となっている。

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