ジャイアンツがゲーリー・サンチェスとマイナー契約へ 強打の捕手

日本時間4月1日、「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者が伝えたところによると、ジャイアンツはツインズからフリーエージェント(FA)となったまま所属先が決まっていなかったゲーリー・サンチェスとマイナー契約を結ぶことで合意に至ったようだ。契約には5月1日(現地時間)までにメジャー昇格できなかった場合に契約を破棄できる権利が盛り込まれており、サンチェスはアリゾナのキャンプ施設で調整を行ったあと、マイナーの試合に出場してメジャー昇格を目指すことになる。

現在30歳のサンチェスはマイナー時代から「強打の捕手」として大きな期待を背負い、2015年10月にメジャーデビュー。2016年にわずか53試合で20本塁打を放つと、2017年は122試合に出場して打率.278、33本塁打、90打点、OPS.876の好成績を残し、シルバースラッガー賞を受賞した。2019年には自己最多の34本塁打を記録したが、打撃面の好不調の波が大きいのに加えて課題の守備面が一向に改善されず、ヤンキースは昨年3月にジョシュ・ドナルドソンらとのトレードでジオ・ウルシェラとともにサンチェスをツインズへ放出。新天地で心機一転を図った昨季は128試合で打率.205、16本塁打、61打点、OPS.659と平凡な成績に終わり、現在に至るまで無所属の状態が続いていた。

ジャイアンツが通算154本塁打、オールスター・ゲーム選出2度の実績を持つサンチェスの獲得に動いた背景には、名捕手バスター・ポージーの電撃引退後、正捕手を固定することができていないというチーム事情がある。有望株ジョーイ・バートは期待に応えられないシーズンが続いており、今季の開幕マスクはマイナー契約から開幕ロースター入りを果たしたロベルト・ペレスが被った。ルール5ドラフトで獲得したブレイク・セイボルも含め、3人の捕手が開幕ロースター入りしたジャイアンツだが、サンチェスにも十分にチャンスはありそうだ。

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