茨城・下妻の協力隊・起業人が実績報告 食やSNSで魅力発信、活性化手応え

活動報告を発表する宮沢優輝さん(右から2人目)と品田宜志さん(右端)=下妻市下妻乙

茨城県下妻市の地域おこし協力隊と地域活性化起業人の活動報告会が3月25日、同市下妻乙の「かふぇまるcafe&studio」で開かれた。隊員たちが活動内容や実績、今後の活動方針などを発表した。地域に溶け込み、人間関係を築き、野菜作りや交流サイト(SNS)での魅力発信などで、市の発展に貢献している姿が報告された。

発表したのは協力隊の荒川安莉さん(28)=奈良県出身、宮沢優輝さん(28)=埼玉県出身、起業人の品田宜志さん(33)=下妻市出身、東京都在住=の3人。

野菜ソムリエの荒川さんは、子育てしながら下妻の農業と食の魅力を伝える活動に当たる。筑波サーキット(同市村岡乙)と市民の橋渡し役を担い、同施設で野菜など特産品の販売ブース設置に加え、市開発公社発行のPR冊子を配布。レースで「下妻市地域おこし協力隊賞」も協賛した。サーキット利用者に対し「下妻市への認知が高まり、市内に立ち寄ることが増えた」と手応えを述べた。

今後は同施設でのマルシェ開催や、サーキット会員向けのふるさと納税返礼品の開発などを手がける考えだ。

宮沢さんと品田さんは、SNSを活用した、まちメディア「サヌマー」の事業を報告。SNSを通し市の旬な情報発信や地域で活躍するさまざまな市民を取り上げた実績、大型商業施設でのイベント「サヌマーケット」を紹介した。現在、フォロワー数はツイッターが約2130人、インスタグラムが約1160人に上る。

サヌマーは市内在住者や出身者、ゆかりのある人がメインターゲットで、品田さんは「知ることをきっかけに、下妻市に興味や関心、愛着を持ってもらいたい」と話した。

今後について、宮沢さんは「市民から情報提供をいただき、一緒にサヌマーをつくる形ができたらいい」と語った。

講評で菊池博市長は「この地域のためにいろんなことを考え、実行してもらっている。新しい試みをやってもらい、下妻の活性化につなげてほしい」と期待を寄せた。

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