九州地区高校軟式野球大会県予選 2季連続7回目優勝の東九州龍谷が再び九州王者を目指す 【大分県】

ひと冬を越えて打撃力が上がった東九州龍谷が、「第61回九州地区高校軟式野球大会県予選」で2季連続7回目の優勝を飾り、九州地区大会で連覇を目指す。全2試合に先発し、4番打者として勝利に貢献した葉金惺(3年)は、「自分たちのスタイルである守備からリズムをつくることができ、長打が打てるようになった。九州大会では連覇が懸かっているがプレッシャーは感じていない。僕らの目標は夏の全国大会に出場することなので通過点として考えたい」と先を見据えた。

投手は安定感があり、試合をつくれる葉金惺、制球力の高い葉金徠の双子に、キャプテンの小下裕介(同)の3本柱がいる。昨秋に九州王者となってから、もう一段階上のチームを目指そうと打撃強化に取り組み、バットを振り込んだ。チーム全員に肉体改造を課し、ウエートトレーニングの回数は週2回から3回に増えた。練習後に卵かけご飯を食べて増量にも取り組んだ。成果は顕著に現れ、「飛距離とともに強い打球を打てるようになった」(小下)。

九州地区大会に向けて、練習に熱が入る

対外試合が解禁となった3月4日以降は、実戦感覚を取り戻すために県外の強豪と練習試合を組んだ。しかし、部内でインフルエンザが流行し、2試合しかできずに九州地区県予選に臨んだ。不安を隠せない選手に対し、陣野雅紀監督は「割り切ることが重要。シンプルに一つずつアウトを取り、打撃ではサインミスだけはゼロにしよう」とグラウンドに送り出した。序盤は緊張で硬さが目立ったが、徐々に選手は目の前のプレーに集中し、勝負どころで長打を放ち、九州大会への切符を勝ち取った。

大会後は打撃強化を継続し、23日から始まる九州地区大会に臨む。もう一度、優勝旗を持ち帰ることが目標だが、陣野監督は「成功と失敗体験をして、夏に向けての課題を持ち帰ることができればいい」と話す。目の前の試合を全力で戦い、勝ちを積み重ねた先に九州地区大会連覇、全国大会が見えてくるはずだ。

九州王者を目指す東九州龍谷のメンバー

(柚野真也)

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