一時は入賞圏内に。代役の南本宗一郎は20位「完走できて嬉しい。楽しむことができました」/Moto2第2戦アルゼンチンGP

 4月2日、2023年MotoGP第2戦アルゼンチンGP Moto2クラスの決勝がアルゼンチンのアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われ、野左根航汰の代役として参戦した南本宗一郎(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)は20位で終えた。

 レギュラライダーである野左根が、開幕戦ポルトガルGPのプラクティス3でクラッシュを喫した際に腰椎を骨折したため、2戦連続欠場となった。それにより、南本が代役として抜擢され、世界選手権デビューを果たした。

Moto2:南本宗一郎(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)/2023MotoGP第2戦アルゼンチンGP 初日

 Moto2マシン初乗りとなった初日は、P1からP2にかけて大きくベストタイムを更新し、1分46秒814の総合27番手となった。2日目は、さらにマシンに順応させたようで、予選Q1ではラストアタックで1分46秒001の自己ベストタイムをマークし、27番グリッドを獲得した。

「予選日は、昨日よりさらに調子が良かったですが、まだ十分ではありません。もっと練習するためにもっと走ることが必要です。明日は雨のレースになることを願っています。ウエットコンディションでも集団についていくことができると思います」と予選後に南本はコメントした。

Moto2:南本宗一郎(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)/2023MotoGP第2戦アルゼンチンGP 予選日

 そして、迎えた決勝は気温18度、路面温度21度のウエットコンディションとなった。南本は26番手グリッドから抜群のスタートで一気に17番手に浮上すると、さらに3台をパスして入賞圏内の14番手までポジションを上げる。南本はレース後に「最初の1周が重要だとわかっていたので、一生懸命プッシュしました。多くのライダーをオーバーテイクし、ポジションを上げることができました」とオープニングラップを振り返った。

Moto2:南本宗一郎(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)/2023MotoGP第2戦アルゼンチンGP 決勝

 さらに翌周は12番手に浮上すると、前を走るセルジオ・ガルシア(Pons Wegow Los40)を仕留めて11番手へと順位を上げる。しかし、中盤には後続のライダーにパスされてしまい、16番手まで後退してしまう。その後も懸命に前のライダーを追いかけてバトルを繰り広げたが、最後は20位でチェッカーを受けて、完走を果たした。

「1周目から最終ラップまで、僕のペースはほとんど変わらなかったのですが、フロントの動きが激しく、ラップタイムをあまり上げることができませんでした」と南本はMoto2初レースを語った。

Moto2:南本宗一郎(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)/2023MotoGP第2戦アルゼンチンGP 決勝

「でも、今日の目標は完走だったので、チェッカーを受けることができて嬉しいです。難しいレースでしたが、初めてのMoto2レースをとても楽しむことができました。ヤマハとチームのみんなに心から感謝しています」

 南本はウイークを通して、セッションを重ねるごとに自己ベストタイムを更新し、決勝ではポイント獲得とはならなかったが、最後まで粘り強い走りで完走を果たし、しっかりと代役を果たした。今シーズンはアジアロードレース選手権のSS600で戦う南本だが、今回の経験を活かしてさらに成長を遂げていくことだろう。

Moto2:南本宗一郎(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)/2023MotoGP第2戦アルゼンチンGP 初日
Moto2:南本宗一郎(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)/2023MotoGP第2戦アルゼンチンGP 決勝
Moto2:南本宗一郎(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)/2023MotoGP第2戦アルゼンチンGP 決勝

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