舞台『となりのトトロ』英国演劇賞の最高峰オリビエ賞で最多6冠  「新たな命を吹き込んでくれた」と鈴木敏夫氏も喜び語る

スタジオジブリのアニメーション映画『となりのトトロ』を舞台化した『My Neighbour Totoro』が、英国演劇界で最も権威のある『ローレンス・オリビエ賞』の最優秀作品賞、演出賞、衣装デザイン賞など最多の6部門を受賞。 今年11月からロンドンのバービカン劇場で再演されることも決定した。

Photo by Manuel Harlan © RSC with NTV

ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)のプロデューサー、グリゼルダ・ヨークは授賞式で、この舞台の発案者でエグゼクティブ・プロデューサーを務める久石譲をたたえたうえで、「『となりのトトロ』は優しさと勇気とイマジネーションのお話です。我々は、この魔法のような素敵な舞台を作る作業に関わって下さった数多くの人たちに未来永劫(えいごう)、感謝をささげます」と語った。

受賞式に出席できなかった久石譲は、「作品賞をはじめ、多くの賞を受賞したことはとても喜ばしいことです。RSCや関係者の皆さんに心からの祝福と感謝の気持ちを送ります」というコメントを発表。

また、最優秀衣装デザイン賞の中野希美江は受賞後のインタビューで「映画の世界を大切にすること、生地などの質感にこだわることを重視して作ってきました。特に、映画の舞台である昭和30年代の日本については、多くの材料を集め、研究しました。演出、パペットを含め、皆のチームワークがあっての賞だと思っています。本当にうれしいです」と喜びを明かした。

依田謙一プロデューサーも「大きな評価をいただいたことに感激しています。久石譲さんの音楽と、宮崎駿さんの映画は、これまでもこれからも私たちの誇りです」とコメントを寄せている。

Photo by Manuel Harlan © RSC with NTV

スタジオジブリの鈴木敏夫氏は、「ぼくらが信頼する久石譲さんがプロデューサーであること。これを条件に、宮﨑とぼくは舞台化のOKを出しました。『トトロ』を深く理解し、新たな命を吹き込んでくれたRSC、そのキャスト、スタッフの皆さん一丸となっての受賞、本当にうれしいです」と語った。

受賞したのはほかに、最優秀舞台美術賞、照明デザイン賞、音響デザイン賞の各部門。2月に発表された演劇賞『第23回WhatsOnStage Awards』でも最優秀演出賞など最多の5冠を獲得している。

画像提供:©Studio GhibliPhoto by Manuel Harlan © RSC with NTV

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