LIVから参戦の全英覇者が対立構図を否定 ノーマンは“排除”に憤慨

キャメロン・スミスの襟元には新リーグのロゴ(撮影/亀山泰宏)

◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前(3日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7545yd(パー72)

ドライビングレンジに入れば“懐かしい”顔なじみが練習している。昨年8月からサウジアラビア政府系資本をバックにした新リーグ「LIVゴルフ」に移籍したキャメロン・スミス(オーストラリア)は、PGAツアーの選手たちとの久々の再会にハグや握手をして笑い合った。

シャツの胸に「LIV」のチームロゴ(撮影/亀山泰宏)

PGAツアーでプレーしている選手とLIVに移籍した選手の“競演”も大いに注目されるメジャー初戦。開幕前、LIVからただ一人公式会見に呼ばれた昨年の全英オープン覇者は「メディアでは必要のないことがたくさん起こっている。基本的にくだらないことが多すぎるんだ。選手の間に憎しみがあるとは思えない」と切り捨て、“対立構図”を作り出そうとする報道をはっきりと批判した。

英紙テレグラフによると、新リーグを率いるグレッグ・ノーマン(オーストラリア)は昨年送られてきたマスターズのグラウンドパスが今年届いていないことを明かし、「心が狭くてガッカリしている」とオーガスタナショナルGCを批判。新リーグの選手が優勝した際には、出場している18人全員が18番グリーン上でそろってお祝いして連帯感を示すと主張している。

前日までフロリダ行われていた「LIV」を制した(撮影/亀山泰宏)

過去5大会で3度のトップ5入りを含め、トップ10入り4度のスミスはLIVの中でもグリーンジャケットへの期待が高い一人。「今週、LIVのゴルファーが上位にいることは重要。(LIVについて)多くの人が『“本物”のゴルフをしていない』『“本物”のゴルフコースをプレーしていない』と言う。でも、毎週のように互いに激しく競い合っている。先週、ブルックス(ケプカ)が優勝したのも良かった。彼は、再び本当にいいプレーをしている」と強調し、競争力を証明するためにも結果を求めていくつもりだ。(ジョージア州オーガスタ/亀山泰宏)

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