決意胸に社会人の一歩 長崎県内の企業で入社式 マスク着用は判断分かれる

十八親和銀行の入行式で誓いの言葉を述べる新入行員の代表(右手前)=長崎市尾上町、出島メッセ長崎

 長崎県内の企業で3日、入社式があった。新入社員はそれぞれの決意を胸に、社会人として新たなスタートを切った。3月から緩和したマスクの着用は、各社で判断が分かれた。
 十八親和銀行(長崎市)は105人が入行。同行は業務中のマスク着用を継続しているため、市内であった入行式でも全員着用し出席した。山川信彦頭取は、自身の新人時代のエピソードを交えながら「世の中につまらない仕事はない。目の前の仕事を一つ一つ確実に積み重ねて成長してほしい」と語りかけた。林田龍矢さん(22)と古賀彩由佳さん(22)は「誇りと自覚を持って、お客さまに信頼される行員になる」と誓った。
 西部ガス長崎(同)の入社式はマスク着用を自由とし、新入社員4人全員が外して出席。伊佐英人社長は「我々と一緒に胸を張って、時代の風を受けながら会社の未来をつくろう」と激励した。本多優夢さん(22)は「一社会人として、長崎のまちと長崎が持つ歴史をつないでいけるよう、会社に貢献したい」と言葉に力を込めた。
 無線通信機器製造の九州テン(本店・佐世保市)は15人が入社。4年ぶりに社外のホテルで実施した入社式で、前田一郎社長は「昨年12月、創立55周年を迎えた。皆さんは100周年まで勤める可能性がある。会社を愛してほしい。明るい未来と可能性がある」と述べた。渡邊二千夏さん(22)が「九州テンの一員になる喜びを感じると同時に、大きな責任を感じる。会社の役に立てるよう精進する」と決意を新たにした。
 県中小企業家同友会(710社)は諫早市内のホテルで合同入社式を開き、県内9社の新入社員16人に中村こずえ代表理事が「社会人とは」をテーマに記念講演。「あなたたちが発した言葉や行動にはこれから責任が求められる。(周囲への)感謝の気持ちを忘れずに持ち続けてほしい」と呼びかけた。それぞれが“社会人宣言”をし、「いろんな資格を取って、たくさんの仕事を受けられるよう頑張りたい」などと語った。

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