タナク、プーマ・ラリー1でラリー・デ・アルデンヌに参加。WRCクロアチアに向けて感触良好

 Mスポーツ・フォードWRTからWRC世界ラリー選手権に参戦しているオット・タナクは、3月31日(金)から4月1日(土)にかけて行われたユーロ・ラリー・トロフィー第1戦『ラリー・デ・アルデンヌ』にゼロカーのドライバーとして参加し、ベルギーのターマック(舗装路)ステージをフォード・プーマ・ラリー1で走行した。タナクは、この『ラリー・デ・アルデンヌ』での経験が、アスファルトでのプーマ・ラリー1に対する理解を深めるために有意義なものになったとWRC.comに語っている。

 今季2023年から古巣であるMスポーツに復帰したタナクは、ほぼドライ路面での開催となった開幕戦モンテカルロを経験しており、ターマック仕様のプーマ・ラリー1がどのようなマシンかという認識はすでに持っている。しかし、アルデンヌでの12ステージ、合計144kmの走行は彼の習熟度をより高めるために非常に好都合だった。

「(このラリーに)参加できてよかった」とタナクは述べた。

「ターマックでの走行距離を伸ばす良い機会だった。道もコンディションもトリッキーだったから、いい経験になったよ」

 タナクはこのベルギー選手権の一戦で例外的に濡れた路面を、それほど重要視していたわけではないのかもしれない。しかし、ディナント周辺のウエットコンディションは、濡れた泥道や砂利に覆われたコーナーに対応するセットアップを見つけるには最適な機会となった。

「これがクロアチアに向けて良い経験になるかどうかは、その時の天候を待ってみないと分からないね」と続けたタナク。

「クロアチアはトリッキーなイベントだから、多くの予想外の事態が起こり得るんだ」

 プーマ・ラリー1でどれだけ攻めて走ったかを質問されたタナクは、「競争していたわけではないから、そこまでプッシュしてはいないよ」と答えた。

「でも良い感触を得るのは大切だ。メカニックがやるべきことは多くあったし、できる限り多くのことをやろうとした」と彼は付け加えた。

 現在ドライバー選手権4位につけているタナクは、4月20日(木)からザグレブで始まるWRC第4戦『クロアチア・ラリー』で、前年2022年大会での2位入賞を上回る成績を目指すことになる。

オット・タナク(Mスポーツ・フォードWRT)WRC第3戦ラリー・メキシコ
オット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1) 2023年WRC第3戦ラリー・メキシコ

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