松山英樹「元気よく来られて良かった」 コンディション上々でオーガスタへ

見据えるのは2年ぶりの頂点(撮影/亀山泰宏)

◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前(3日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7545yd(パー72)

松山英樹は「マスターズ」を前に重ねてきた準備の手応えについて問われ、「ここに元気よく来られたので、そういう意味では良かったんじゃないかな」とうなずいた。

コンディションへの不安は感じさせない(撮影/亀山泰宏)

2週前の「WGCデルテクノロジーズ マッチプレー」では首に痛みが出て、3日目のマッチ出場を取りやめた。当日の朝はバックスイングでクラブを上げた際の痛みを気にする様子が目立ち、練習序盤で早々に断念したほど。連覇がかかっていた昨年大会も直前まで首痛との闘いが続いただけに、上々のコンディションで戻ってこられたことは大きい。

曲げれば林からのトラブルショットになる(撮影/亀山泰宏)

一年前はチャンピオンズディナーのホストとしてスピーチするという大役への緊張感も大きかった。今年はディフェンディングチャンピオンだけが感じる重圧から解放されたことで少しだけリラックスしつつ、「でも、まあディナーには出席しないといけないので。今まで(勝つ前まで)とは違う感じはしますよね」。歴代覇者として、マグノリアレーンを通れば自然と背筋が伸びる様子もある。

後輩に経験値を伝えながら回った(撮影/亀山泰宏)

コース入りした前日3日は練習のみ、この日は東北福祉大の後輩で初出場の比嘉一貴に惜しみなく助言をしながらアウト9ホールをチェックした。「自分が思っていることを伝えているだけ。変わっているところは変わっていると思いますけど、大体は一緒なので」。開幕に合わせて一気にコースを仕上げてくるのがオーガスタでも、今週末は天候が崩れる見込み。ウェットなコンディションへの対応において、10年連続12度目となる出場経験がイメージの精度を高めてくれる。

砲台への寄せを確認(撮影/亀山泰宏)

ショットの状態を「どうなんでしょうね、試合をやってみて」と説明する表情に暗さはない。練習では、決勝ラウンドのピン位置を見据えたかのようなショットでグリーンを狙う場面もあった。「それを目指さないで来ているわけじゃない」――。スコッティ・シェフラーに一度は着せたグリーンジャケットを再びつかむ目標は明確だ。(ジョージア州オーガスタ/亀山泰宏)

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