ウッズは25度目のマスターズ「あと何回出場できるか…」

オーガスタでの予選落ちは過去1回のみ(撮影/亀山泰宏)

◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前(3日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7545yd(パー72)

タイガー・ウッズは、これが25度目の「マスターズ」になる。「このコースでプレーしているとき『最後になるかもしれない』と思ったことはありますか?」―。そんな質問を「Yes」と肯定し、「去年は、またプレーすることになるかも分からなかった。あと何回出場できるか分からない。だから、ここで過ごせる時間に感謝し、思い出を大切にしたい」と少し感傷的な言葉を続けた。

アップダウンの激しいコースを歩くことが最大の難関(撮影/亀山泰宏)

2020年2月に起こした自動車事故による大けがから、前年大会で電撃復帰を果たした。「戻ってきたこと自体が小さな“勝利”だった」。そして、明らかな変化を認める。「違う喜びを感じている。息子と過ごす時間が増え、そこで自分たちの思い出を作ることができるようになった。僕が父と一緒に経験したこと、深夜に行ったパッティングや練習を、今は息子と一緒にしている」。14歳の長男・チャーリーさんと一緒にプレーするゴルフこそ、至福の瞬間だと語る。

父のように慕うフレッド・カプルスと連日の練習ラウンド(撮影/亀山泰宏)

「あと3年あれば、小さなバギーを手に入れてフレッド(カプルス)と一緒に出られるんだけどね」。昨年末に47歳となり、カート使用が可能となるシニアツアーへの出場までのカウントダウンをにおわせるようなジョークもリミットが迫っていることをうかがわせる。

3番パー4では2打目をカップに放り込んだ(撮影/亀山泰宏)

それでも、ここは2019年に直近のメジャー優勝を成し遂げ、5勝を積み上げてきたオーガスタだ。「ベルンハルト(ランガー)も、フレッドも、ここでまだ戦えている。彼らは、この特別なゴルフコースのプレーの仕方を理解しているベテランだ。それ(経験と知識)こそが助けになる。それが今週の僕にとっても助けになることを願っているよ」。60歳を超えてもフィールドに名を連ねる歴代覇者のように、コースと賢く向き合う。(ジョージア州オーガスタ/亀山泰宏)

“ボーンズ”ことジム・マッケイさんはかつてライバルのキャディ。現在は盟友ジャスティン・トーマスの相棒(撮影/亀山泰宏)

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