“夏の半袖” 買いますか? 知っておきたい制服事情 春の高校入学準備

高校生活に向けてあわただしく進む入学準備。その1つが、新しい制服の購入です。広島市で制服を販売する店舗では…

新入生の保護者
「冬の長袖と夏用の半袖、長袖(を買った)」

「(夏服の)半袖ももう注文しているので、届いたら取りに来ます」

ちょっと待って、お母さん! 制服を買うその前に知っておいた方がいいことがあるようです。去年の夏、高校生に聞いてみると…

高校生たち
「長袖をずっと着ています」
「みんな、長袖です」
「うちの学校は半袖を着る人があんまりいなくて…」

この時期、せっかく買った制服を3年間、1度も着ないまま? きょうは、そんなことにならないために知っておきたい「高校生の制服事情」に迫ります。

高校生たち
「長袖しか持ってない。腕まくったら半袖になるので」
「半袖よりは長袖の方がまだダサくない」
「まくるのがエモいじゃないですか。青春ぽくて」

広島の街中の高校生50人に聞いたところ、「夏場に半袖を着る」高校生は2割ほどで、残りの8割は「長袖を着る」という結果になりました。

広島県内の高校の制服を扱うキョーリツです。新たな学校生活を前に、親子連れや保護者が制服の受け取りに訪れていました。

新入生たち
「高校に行って制服も新しくなるので、新しい目標に向かって高校でもがんばっていきたい」
「新しい学校に入るという実感がわいてきて、楽しいです」

制服については、中学校の先輩ともSNSで連絡を取り合い、情報を仕入れているといいます。

新入生
「LINEとかで『ちょっと制服見せてや』と見せてもらって、『かっこいいね』とか『ダサいね』という会話をしていた」

キョーリツによりますと、5~6年前から多くの高校に冷暖房が完備され、半袖では寒いことから、夏でも長袖を選ぶ生徒が増えているといいます。

キョーリツ 田中一志 取締役
「半袖の購入率は女子生徒が5パーセント、男子だと18パーセントくらい。女子の生徒さんに関しては夏場、日焼け対策ということもあろうかと思います」

一方で、せっかく買った制服をムダにしないための取り組みも県内で実施されています。広島市安佐南区の安古市高校です。

学校は、不要になった制服を再利用する「制服リサイクル」に取り組んでいます。卒業生の制服を中心に例年、30着程度集まるといいます。この活動を支えているのは、PTAの保護者たちです。

安古市高校 PTA 西村治彦 副会長
「制服が卒業とともに不要になってしまったりするものをもったいないっていう観点もあると思いますし、サイズが成長期なので変わってしまうっていうこともあるので、制服リサイクルの活動をしています」

3月から4月の回収期間中に集まった制服は保護者が分類し、5月のPTA総会の日に無料で配布されます。

西村治彦 副会長
「本当にもったいない精神じゃないですけど、制服は卒業してしまえば、ほぼ着ることがないんで、それを後世に受け継ぐっていう意味でもいい取り組みだと思います」

集まった制服の中に、1着だけ新品同様の半袖も見つけました。

西村治彦 副会長
「ここに1点だけ半袖がありますけど、最近の高校生は長袖が多いんじゃないか。長袖で腕をまくっている子がたくさんいるように見受けます」

着られないまま家庭で眠ってしまっている半袖の寄付については…

安古市高校 PTA 西村治彦 副会長
「受け入れは大歓迎です!」

お子さんに「着ない」と言われたからといって、使わない制服をタンスにしまい込んでしまうのではなく、リサイクルに出してみるのも手かもしれません。

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