野田樹潤、ユーロフォーミュラ・オープン参戦決定。「今年は流れが良い方向に向かっている」

 4月5日、NODA RACINGは、Juju(じゅじゅ)こと野田樹潤が、2023年シーズンのユーロフォーミュラ・オープンに参戦すると発表した。

 ヨーロッパで開催されているユーロフォーミュラ・オープンは、日本で開催されている全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権と同じ『ダラーラ320』のワンメイクシャシーを使用。また、2023年シーズンからはハンコックタイヤを使用して開催されるジュニアフォーミュラシリーズだ。

 同シリーズは、2001年より開催されたスペインF3選手権を源流としており、2009年からはヨーロッパF3オープン、そして2014年シーズンからはユーロフォーミュラ・オープンと開催スタイルや名称を変えつつ開催が続けられている。

 2019年シーズンには佐藤万璃音、角田裕毅、名取鉄平、スポット参戦では大湯都史樹と、続々と日本人ドライバーもエントリー。この年はランキング2位のリアム・ローソンに128ポイント差をつけて、佐藤がドライバーズタイトルを獲得している。

 現在17歳のJujuは「先日の優勝(ドレクスラー・フォーミュラ・カップ第2戦)に続いて、とても嬉しいニュースです。『負けても負けても諦めない』と言う事を常に忘れずに先日の優勝に繋がった訳ですが、目の前の壁を乗り越えていく事で、新たな素晴らしいチャレンジに繋がりました」とコメント。

「壮大なチャレンジになりますが、先輩ドライバーの胸を借りるつもりで、楽しみながら成長していきたいと思います。この機会を与えて頂くきっかけになった、運営団体のGTスポーツ、WSP、 ZEXAVERSE 、MIKIHOUSEはじめ、多くのスポンサー、ファン、仲間、家族に感謝をいたします。今年は流れが良い方向に向かっていると感じます」と意気込みを語っている。

ユーロフォーミュラ・オープンへの参戦が決定したJuju(NODA RACING)

 そして、元F1ドライバーでJujuの父親であり、NODA RACINGを率いる野田英樹監督は「これまでたくさんのF1ドライバーが巣立ったユーロフォーミュラ・オープンのレースに参戦できるようになったのは、とても喜ばしい事です。参戦にあたってユーロフォーミュラ・オープンの運営団体であるGTスポーツやスポンサー、たくさんの方々の尽力があったのは紛れもない事実です」とコメント。

「このシリーズは、毎年チャンピオンを獲得しているドイツのモトパーク(事実上昨シーズンまで参戦のクリプトタワーもモトパークの運営)は、6台体制の巨大なチームが存在します。彼らを、小さな1台体制のNODA RACINGが倒せるほど現実は甘くありません。それでも立ち向かうのは、Jujuがそれ以上の事をやり、不可能と言われる事を成し遂げて、教えてくれたからです。Jujuの夢を叶える為にこのチャレンジを是非応援頂けたら嬉しい限りです」

 また、ユーロフォーミュラ・オープンを運営するGTスポーツのヘスス・パレハ代表も「日本から来た小さなチャレンジャーJujuは、女性を代表する大きな可能性を秘めたドライバーです。彼女が我がシリーズに参戦する事はとても喜ばしく、彼女自身は勿論の事、我々にとっても大きな意味を持っています。Jujuが成功を収めるために応援していきます」とコメントを発表している。

 なお、女性ドライバーが、GTスポーツが運営する同シリーズに参戦するのはJujuで10人目となる。かつてはFIA F2や全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦したタチアナ・カルデロンも参戦していた。

 2023年シーズンのユーロフォーミュラ・オープンは、 4月29〜30日にポルトガルのポルティマオで開幕を迎え、全8大会が予定されている。

■2023年ユーロフォーミュラ・オープン レーススケジュール

第1戦:4月29〜30日/ポルティマオ(ポルトガル)
第2戦:5月13〜14日/ポー・グランプリ(フランス)
第3戦:5月27〜28日/スパ・フランコルシャン(ベルギー)
第4戦:6月17〜18日/ハンガロリンク(ハンガリー)
第5戦:7月22〜23日/ポールリカール(フランス)
第6戦:9月9〜10日/レッドブル・リンク(オーストリア)
第7戦:9月23〜24日/モンツァ(イタリア)
第8戦:10月21〜22日/バルセロナ(スペイン)

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